元週刊ポスト編集長・関根進さんの
読んだら生きる勇気がわいてくる「健康患者学」のすすめ

第1711回
続・月刊「むすび」の巻頭言

関西方面のマクロビオティック愛好者に人気の読み物に、
月刊「むすび」という雑誌がある――、
いま発売の5月号の巻頭言に
僕は「『いのちの捏造』番組を叱る」という文章を書いた――、
「納豆で痩せる」「キノコでガンが治る」といった、
テレビや雑誌の行き過ぎた番組や記事こそ、
日本人の食生活、いや健康生活をミスリードする
「いのちの捏造だ」――、という話の続きです。
その文章のさわりは以下のようなものです。

         *

『いのちの捏造』番組を叱る   関根進

(略) いくつかの拙著や
日刊連載WEBコラムで、
生まれ育った自然風土に心身を合わせる
=身土不二の知恵=について、繰り返し説いてきましたが、
ずばり、日本人は「欧米食の食べ過ぎ」です。
ガンのような病気に限らず、最近では内臓脂肪型肥満=
メタボリック症候群といった、
肥満症や高血圧、高脂血症、糖尿病などの
生活習慣病に多くの日本人が悩み始めているわけです。

ところが、テレビの健康ワイド番組は
“納豆で痩せる、紅茶で痩せる、人参がガンに効く、
キノコがガンに効く”・・・
といった短絡的な「やらせ」番組を編み出して、
日本人の健康問題をミスリードしています。

はたまた、これぞ「魔法のガン新薬」といった
コケオドシの番組や記事も後を絶ちません。
冷静になって考えれば、たった一つのクスリや食べ物で、
あっという間にダイエット出来たり、
ガンが治るわけがない・・・
誰でもが、これくらいは分かるはずです。
かりに一発完治の「魔法のクスリ」や
「奇跡の食べ物」があるとすれば、
多くの人が、ガンや糖尿病、心臓病、
はたまた内臓脂肪疾患で苦しむことはないはずです。

こうした番組は、いかにも「食の効用」「医の効用」を
説いているようにみえますが、
実は、いい加減な医師や栄養士を動員して、
クイズもどきに西洋医学をつまみ食いする、
いわば「似非医学」=「いのちの捏造」番組なんですね。
(以下略)

            *

詳しく読みたい人、また、マクロビオティック玄米菜食法に
興味のある人は、月刊「むすび」誌、
5月号を手にしてみてください。
但し、この雑誌は定期購読を旨とした直販雑誌であり
大阪で発行されていることは前回、紹介したとおりです。

ちなみに、この団体と月刊誌の主宰者は、16歳のとき、
マクロビオティックの祖・桜沢如一氏に出会って以来、
師父と仰ぎ、30歳から
マクロビオティック啓蒙活動を続けておられる
岡田 定三(正食協会会長)さんです。
僕は、お会いしたことはないのですが、
講演集やエッセイを読むと、
そのしなやかな生き方と、素晴らしい哲学がよくわかります。
ことしの月刊「むすび」誌・新年号の巻頭言を
岡田さんが飾っていました。

「むすびの原理を実生活に生かす」   岡田定三

(略)病名がどうであれ、
病気の根本原因はすべて食にあるということなのである。
分けすぎて真実から遠ざかり、
全てが分からなくなっているのが現代である。
この弊を除くのが
マクロビオティックの基本原理である
東洋的な世界観である。(略)
頭の理解ではなく
体験を通した分かり方だから揺るぎがないのである」と。

どうでしょうか? 生き方、食生活、
健康法、育児、環境、自然などなど、
温かく和やかに生きる知恵、
「身・魂・心」のいのち丸ごとを大切にするヒントが、
たくさん詰まった雑誌だと思いませんか?
興味のある人は、以下のHPを覗いてみてください。


注1 
http://www.macrobiotic.gr.jp/musubi/contents/index.html


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2007年5月4日(金)

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