元週刊ポスト編集長・関根進さんの
読んだら生きる勇気がわいてくる「健康患者学」のすすめ

第1344回
再発予防のカギは「退院後」にある

ガンの再発転移を防ぐには、
病院での検査や薬だけでは防げない、
とくに退院後、
日ごろの養生が大切だという話の続きです。
帯津良一編「がんを治す在宅療法大事典」から、
さらに、そのポイントを抜粋します。

              *

だとすれば、再発を抑えるカギは
誰が握っているのでしょうか? 
それは患者さん自身です。

手術をして退院しても、
それはひとまずの治療が終了しただけで、
完治したのではありません。
がんの部位によっても異なりますが、
一般的には五年再発しなければ完治したと見なされます。
その五年という長い「中間期」こそが、
実に重要な時期なのです。
このときを、患者さん自身が自覚をもって、
再発しないための努力をすることが、
がん治療には絶対に欠かせません。

ところが、こうした意識は非常に低いのが現状です。
多くの一般的な患者さんは、
手術がひとまず成功して退院すると、
体調が回復していくにつれて、
食事や生活習慣など、
また以前と同じような生活に戻ることが少なくありません。

意識をもって、がんを生み出した以前の生活を変えよう、
体質を変えようという気がまえで日々すごす人は、
あまり多くありません。
つまり手術が成功し、退院したから
「がんは治った」と判断しているわけです。

これは患者さんだけのせいではないでしょう。
現在のがん治療の柱となっているのは、
手術、抗がん剤治療、放射線治療の
三大がん治療であることは間違いありませんが、
生活習慣の改善を含めて、
それ以外のさまざまな課題があまりにも軽視されているからです。
三大がん治療は、
がんを切除したり叩いたり焼き殺したりする
直接的な方法でがんを撲滅する治療法ですが、
がんを生み出した原因そのものを
取り除いたり変えたりする治療ではありません。
がんを生み出してしまった体質
そのものを変えることをしないかぎり、
根本的な解決とはなりえません。

だとすれば、ひとまずの治療は
終わったけれども完治ではないという
「中間期」の治療は、自分自身の意志と工夫によって、
自分の生活の場である自分の家で行なう
「在宅療法」こそが、最も重要なのだと思います。

完治を勝ち取るための本当の戦いは、
退院後から始まります。その舞台は、在宅なのです。
そして、その大きな武器となるのが
ホリスティック医学です。

       *

もし、ガンの再発転移の不安に悩まされている患者さんや
ご家族がおられたら、もう一度、このコラムで書いてきた
呼吸法や食事法を読み直して挑戦してみてください。
より詳しく学習したい人は
帯津良一編「がんを治す在宅療法大事典」を精読してください。
元気に長生き、スローヘルスの真髄が分かるはずです。


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2006年5月2日(火)

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