第1336回
退院後のガン養生法
昨年の暮れからこの春にかけて、
ガンに罹る人だけでなく、
退院後、しばらく元気を回復して安心していたのに、
再発、転移して、
再手術を受ける患者さんが僕の周りでも増えています。
寒さや冷えはガンの大敵ですから、
ちょっと油断していると体調を崩します。
僕にしても、寒い1月、2月のころの
血液検査では、必ず腫瘍マーカーが少し上がるので、
寝るときは湯たんぽ、外出するときは携帯カイロや
マフラーを欠かさないようにして、
ともかく厳寒の季節を乗り越えるようにしています。
大学病院ではこんな些細なことは教えてくれませんが、
「転ばぬ先の杖、失敗は成功の母」と心得て、
とくに退院後は、毎年毎年、
自分のからだの調子を知る、
そして、冬を乗り切る知恵を養う・・・。
自学自習で自らのバランスを整える知恵を磨きましょう。
主治医といっても退院すれば面倒は見てくれませんし、
自分の調子は他人より自分が一番分かるものなのです。
「冷えは再発の引き金」・・・これは、ガンの患者さんなら
心得ておくべき養生の基本です。
日ごろからの「自分への気づき」が最大の良薬なのです。
僕の場合、日ごろの養生の中心は
玄米菜食による食事療法ですが、
帯津良一医師の処方による漢方せんじ薬、さらにホメオパシー、
王振国医師の漢方複合薬・天仙液、そして、適度の散歩気功法・・・
といった組み合わせで心身のバランスを図り、
ちょっとした“再発の危機”を乗り切ってきました。
昔から第一腰椎の椎間板がつぶれていて、
腰痛、ヘルニアがあるために、
複雑な気功法は体がふらついて上手くいきません。
あまり長時間、まじめに呼吸法はやっていません。
というわけで、腹筋をつけるための散歩の折に、
一番簡単に出来る帯津式の散歩気功を
励行するようにしています。
まえに、少し紹介したことがありますが、
気功の名手である帯津良一医師は、
しかめっ面してやるのではなく、
日ごろのちょっとしたヒマな時間に
呼吸法をとりいれるのがよい、
自然治癒力を高め、ガンの再発予防にもつながると、
すすめておられます。
電車やバスを待っている間、帰宅して
シャワーを浴びながらでも出来る
簡単な気功法もあります。
では、日常、ちょっとした時間に出来る
「気功法」とはどんなのもがあるか?
それについては、季刊「いのちの手帖」で連載中の
鍼灸師であり、気功師である、
鵜沼宏樹さんが「がんを治す在宅療法大事典」に
分かりやすく解説しておられますので、
そのポイントを紹介しておきます。
先日、鵜沼さんに、次号の「いのちの手帖」にも、
図解入りで執筆をお願いしたのですが、
「はいはい、僕の簡単気功法や簡単針灸法は、
多くの患者さんと一緒に、実際にやりながら考案したものですから、
なじみやすいと思います」と
おっしゃっていました。
以下、9つの「鵜沼式・簡単気功法」を明日から紹介します。
退院後の患者さん、再発転移の不安を持つ方、
もちろん、健康なみなさんも、ぜひ習得してみてください。
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