元週刊ポスト編集長・関根進さんの
読んだら生きる勇気がわいてくる「健康患者学」のすすめ

第1322回
続「いのちの手帖」創刊パーティ

僕が「株で儲けた資金をつぎ込んで雑誌を創刊した」といった
ジョークめいた裏話が“メーキング オブ いのちの手帖”
で暴露(?)されていますが(^0^)、
それはともあれ、4月に開かれた創刊パーティの挨拶で喋った、
季刊「いのちの手帖」の考え方について、
「4つの考え方」に分けて、もう少しくわしくまとめておきます。
ぜひ、みなさんからもご支援いただければ幸いです。

(1) 「いのちの手帖」という題名にしたワケ
(2) 「いのちの手帖」は患者学的治療学、いや患者学的人生学読本だ
(3) 患者の味方=「月光仮面」のような医師を持とう
(4) 米国野球の選手代理人ならぬ「ガン代理人制度」のすすめ


        *

ちなみに「いのちの手帖」のキャッチフレーズは
“心のマッサージマガジン”と称しておりますが、
ホリスティック=つまり心身のいのち丸ごとを考える、
ゆったりとした「いのちの広場」を作りたいと思って創刊しました。

(1) 「いのちの手帖」という題名にしたワケ

本来、病院の理想の姿が「いのちの広場」であるべきですが、
現状は、かなりかけ離れております。
というわけで、誌上を借りた “理想の病院”もしくは
“夢の患者の家”、つまりペーパー・ホリスティック・ホスピタル
と考えて創案したのが「いのちの手帖」という雑誌なのです。

ですから、雑誌の題名も「季刊・ガン治療」といった
陳腐なものではなく、
しなやかに命を拾うための「広場マガジン」をイメージして、
「いのちの手帖」というタイトルに決めたわけです。
雑誌の大きさも、ベッドの上でも、電車の中でも、
トイレの中でも、気楽に読めるポケット版と決めました。
いま雑誌は、ただ豪華であればよいというものではありません。
ちなみに、世間のメディアの傾向を眺めておりますと、
ガンのような難病治療の医学書や健康雑誌が溢れています。
中には体験記を捏造する、
とんでもないガン・バイブル本も出て顰蹙を買いました。

さて、長い間、患者をやっていて、ひとつ気になることがありました。
一般の新聞や雑誌も含めて、ガン治療の記事というと、
大半がコレを読めば「治る」とするものと、
いや「治らない=まやかしだ」とするものと、
大半が両極端のメディアなのですね。
まさに、いま多くの患者が、独善的ともいいたくなるような情報に
振り回されているといってもいいと思います。

日本では年間31万人がガンで亡くなり、
300万人が延命しているにもかかわらず、
多くの情報が、西洋医学、代替医療の医師サイド、
治療師サイド、そして業者サイドからしか発信されていない――、
ここにガンを巡る「メディアのおかしさ」があるわけです。
“ガン難民”といわれる時代に、患者サイドに立ったメディアが
皆無に等しいというのはどうしたことでしょうか?
もちろん、何人かの賢明な担ガン者ジャーナリストから、
「ガン患者学」という視点が提起され、
患者主体の治療への提案がなされるようになりましたが、
それを扱うメディアが、あまりにも少ないのが現実なのです。

というわけで、小さくてもよいから、
患者本位の雑誌を作ろう!
患者が本当の気持ちを発表できる「いのちの広場」を作ろう!
これが「いのちの手帖」創刊に踏み切った大きな理由です。
ずばり、コレを読めば「治る」「治らない」という
医師や業者から発信される“健康メディア”ではなく、
コレを読めば、患者さんたちが納得して
「いのちを掴める」いや悔いなき「人生が掴める」という、
患者本位=つまり「患者学的人生読本」がほしいものだ
と痛感して、この創刊を目指したわけです。


←前回記事へ

2006年4月10日(月)

次回記事へ→
過去記事へ 中国株 起業 投資情報コラム「ハイハイQさんQさんデス」
ホーム
最新記事へ