第1143回
余命3ヶ月の患者が国境を超える
キュア(治療)とケア(世話)の揃った
「スローヘルス」(ゆったり健康法)な病院はないものか?
中国・広東省の珠海市にある、
ガン専門病院=振国腫瘍康復医院に、
日本から出かけていって、
3ヶ月間、入院して元気になって帰ってきた、
龍門友衛(リュウモントモエ)さんという男性患者と
東京で会った話の続きです。
龍門さんは、末期のガンを宣告された人と
聞いていたのですが、
顔つやがぴかぴかで、とても快活なのには
びっくりしました。
山梨県甲府の出身で、
右肺鱗状細胞ガン、縱隔リンパ節及び
両側鎖骨上リンパ節に多発転移、
上腔静脈圧迫の合併症・・・という、
いわゆる肺ガンの第4ステージと呼ばれる
重度の症状だったそうです。
「2004年9月に甲府市の病院で
全身CT検査で
右肺中央型肺ガンに診断されたのですが、
じつに、病院と医師の対応が遅いのにはイライラしました。
おまけに、1ヶ月もたってから、
医師から「余命3月」を宣告され、治療を見放された」
というのです。
では、どうして末期ガンを宣告された
龍門さんが、国境を越えて、
ユニークなガン専門病院に行くことができたのでしょうか?
「今生の見納めにと、
最後に世界旅行をしようと決意したのですが、
もうひとつ、私の知り合いで、
いい漢方薬を開発した先生が中国にいるらしいから
その人に診てもらったらどうだ?
と奨められたことがありました。
それなら・・・と思い直して、
まず中国に行ってみようと思った」
というのです。
ようするに、日本の病院の
キュア(治療)にもケア(世話)にも
絶望していた龍門さんでしたが
人間の勇気、執念とか、縁とは
おかしなものですがね。
もちろん、そのころは、王振国医師についても、
漢方薬の天仙液についても
よく知らなかったそうですが、
藁をも掴む思いで、
中国全土を診察して回る
王医師のスケジュールを調べてもらい、
とうとう、奥さんと一緒に、
中国内陸部の蘭州で
王医師と会うことが出来たというのです。
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