元週刊ポスト編集長・関根進さんの
読んだら生きる勇気がわいてくる「健康患者学」のすすめ

第1020回
団塊の世代よ、元気に歌おう

「定年後のわが身を
 定年後雑誌に捧げよう」と
栗田さんが持ってきた
シニア雑誌「好きだからいっしょ」の創刊準備号は
なんと「中高年よ、芸能人といっしょに元気に年をとろう」
というコンセプトでしたから、
う〜ん、これまでにないシニア雑誌だなあと
僕は、思わずうなりました。

創刊宣言をちょっと引用しましょう。

「芸能人といっしょに元気になろう!
 日本が高年齢社会に移行しております。
 特に団塊の世代が社会の第一線からリタイアし始め、
 その高齢化に拍車をかけています。(略)
 この“好きだからいっしょ”は(略)
 そう!青春時代を憧れと夢と活力を与えてくれた
 “歌”がジャンルです。
 思い出のあの歌、
 あの歌手、いっしょに過ごした青春時代を
 いっしょに振り返り、
 いっしょに元気に!が、コンセプトです(略)」

たしかに、この雑誌に登場している、
平尾昌晃、橋幸夫
錦野旦、フォーリーブス、山本リンダ、
あべ静江、九重佑三子、小川知子などの歌といえば、
団塊の世代が高度成長期、
しゃにむに働きながら口ずさんだ
懐かしのメロディ、どんな説教より、
心に響いた元気の素でした。
「団塊の世代よ、元気に歌おう」
さすれば、健康も生きがいも
自然に湧いてくるというわけでしょう。

栗田さんに聞くと
「創刊号は8万部刷って7月下旬に出します」
というではないですか?
いくら現役のころ、
芸能界を取材してきたベテランとはいえ、
これだけのタレントからエッセイを貰い、
顔をそろえてもらうのも大変ですが、
さて、大半の中高年向け創刊誌が
悪戦苦闘しているというのに、
このシニア雑誌は売れるでしょうか?

じつは、栗田さんは、
現役のころは、週刊明星という芸能週刊誌の
編集長の経歴もあり、
プロダクション業界、興行界、
レコード業界など裏方の
芸能産業の仕組みにも精通しているので、
このユニークな中高年雑誌が企画できたようなのです。

ただの市販の懐メロタレント雑誌ではなく、
定価0円、業者の買取と広告収入でまかなう
フリーペーパー(無代誌)として、
しっかり採算も取ってあるというのです。


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2005年6月12日(日)

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