第949回
「メディアはマッサージ」
どのテレビ局も、口を開けば
「公共性が使命」「リスナーこそ神様」といいますが、
有言実行! はやく、新しい情報時代の使命を見直して、
メディア・ビジネスモデルを作らないと、
「もうテレビなんかいらない!」という時代が
あっという間に来るのかもしれません。
さて、ライブドア事件をめぐる
「テレビ局・バカの鏡」現象についての
僕の“暴論“の続きです。
放送局の社員のレベルダウンもさることながら、
出演するタレント屋さんも、
天下の公器を使って稼ぐなら、
思いつき発言は慎んでください。
それなりの見識をしっかり持つべき時代でしょう。
口で「リスナーは神様」というのは簡単ですが、
もはや、インターネットという「双方向通信」が蔓延して、
昔リスナーと呼ばれたフツーの人たちが、
ホームページやブログを使って、
「ダレでもが放送局員」と変身できるわけですから、
テレビのディレクターやアナウンサー、
そしてタレント屋ごときが、
メディアの特権階級だと妄想している姿がおかしい。
「インターネットがテレビを支配するわけがない」
と強弁しても、
もはや現実のメディア経営そのものが、
まず“ほりえもん”に揺さぶられ、
とうとう孫正義“大御所”の率いるソフトバンク、
ヤフーグループに攻め込まれているではないですか?
「前門の虎」がライブドアなら、
「後門の狼」がソフトバンクでしょう。
風水風に言わせても貰えば、
フジテレビグループは「鬼門」からも「裏鬼門」からも、
“邪気”“悪鬼“にさらされたといってもいい。
さあ、そろそろ、テレビ局グループも、
今回のライブドア事件をまるで他人事の
「格闘技報道」と茶化してはいられません。
ましておや、従業員が
「ほりえもん」は気に食わないと駄々をこねたり、
一部のタレント屋までが出演拒否を発表する・・・
このインターネット一億総発信局時代に、
なにを寝言いっているのでしょうかね。
アナクロな特権意識もはなはだしい。
極論を申し上げましょう。
いまや、大半のリスナーは、
“思いつき芸”で雑音をながす低劣タレントなど、
いなくなっても、ちっとも痛くも痒くもないんです。
まして、でっち上げ番組を作ったり、
編成費をごまかしたり、
公金を横領して平然とする従業員など、
こちらから引導を渡したいくらいでしょう。
別に「低劣化したテレビ局の一つや二つなくなってもいいのだよ」
と思っているのが、大半のリスナーの本音ではないか。
ちょっとした人気や高給、そして特権意識?におぼれて、
わが身を見失い、柔軟性の欠如した輩こそ、
マスメディア・ジャーナリズムには不要の人材なのです。
昔、マクルーハンという大学教授が
「メディアはメッセージ」、
「メディアはマッサージ」という、
じつに柔軟性に富んだ名言を残しておりますが、
建前は「公共性」、現実は「低劣化」という、
いまのテレビ局の硬直性への警句なのでしょう。
もう、独りよがりの押し付け式放送は
終わりの時代なんですね。
今回のライブドア事件が投げかけている問題は、
「どちらが勝つか? どちらが可哀想か?」などという
レベルではないと、僕は思っています。
だから、多くのリスナーが
聞き耳を立てて、なり行きを見守っているのでしょうよ。
みなさんはどう考えるでしょうか?
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