元週刊ポスト編集長・関根進さんの
読んだら生きる勇気がわいてくる「健康患者学」のすすめ

第924回
シンバイオシス=共生のすすめ

「SAT療法」というイメージ療法が、
「ガン抑制遺伝子にどう役立つか?」、
つまり、これからは
「こころも数値化」して、
心理療法やイメージ療法をより積極的に活用し、
まさに「からだ、こころ、いのち」の
人間丸ごとのガン治療を実現させるべきだ――。

帯津良一&大須賀克己・共著
「ホリスティック・カウンセリング―心を癒して体を治す」
(春秋社)から、
「ガン治療革命」とも言うべき、
新しい医療のあり方について紹介してきましたが
ようするに、
ガンを克服するには、
ガンと共生する、
あらゆる生命体と共生する――、
こうした「大きな生命場エネルギー」の発想から、
これからの医療も
改革していく必要があるということでしょう。

ガン治療とは、
医師や薬の問題だけではないということです。
医療関係者はもちろんですが、
ガンの患者も家族も、
帯津医師がこの本で書いているメッセージを
よく理解してみてください。
まず、それぞれが率先して、
心ある協力者を求めていくことが、
ガンと共生し、納得した治療を掴むヒケツだと
僕は思います。

「生命場のエネルギーこそいのちなのです。(略)
 私たちは、それぞれが決して、
 一人で生きているのではありません。
 共有する場で生かされているのです。
 家族の場、職場の場、地域社会の場、
 地球の場、宇宙の場と広がって、
 最後は“虚空”の場ということになります」と、
帯津医師は、こうした、
いのちのメッセージを送っておられます。

ちなみに「共生」とは、
英語で「symbiosis(シンバイオシス)」。
「共に(シン)生きる(バイオシス)」
という意味の生物学用語です。
つまり、地球上に人間を含むさまざまな生物が、
さまざまな関係をもちながら、
互いに絶滅することなく、
調和を保って共存するという考え方です。

とくに、これからの長寿難病時代には、
患者も医師も、
「symbiosis(シンバイオシス)」=「共生の医療」を
真剣に見直して、
治療設計に人生設計に活かして、
いかなければならないだろうと僕は考えています。


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2005年3月8日(火)

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