元週刊ポスト編集長・関根進さんの
読んだら生きる勇気がわいてくる「健康患者学」のすすめ

第869回
自分が作った病気は自分で治す

このコラムでも紹介したことがありますが
スローヘルスの会の仲間に、
福井市の女性ご住職の
今成友見さんがおられます。
季刊で「夢点々」(ゆめてんてん)という
機関誌を出版したり、
「すべては自分」という自立の信念に基づいた
生き方講話やエッセイ活動、
さらに劇団女優としての経験を活かした
「生き方表現塾」といったものも開いて活躍しています。

昨年末、その今成さんから、
悲しい知らせがきました。
仲良しの妹さんが4年間の闘病の末に
亡くなられたというのです。
前にお会いしたとき、とても快活な妹さんでしたから、
びっくりしました。
今成さんの胸中を察すると言葉がありませんが、
手紙には
「妹の肉体は死にましたが、
 その意識が途切れることはありません。
 これからも一緒に活動していきたいと思っています」
といった気丈なメッセージが書かれておりましたので、
こころより冥福を祈りつつ、
これからの「おふたり一体の活躍」を祈りました。

そして、その前向きな気持ちを具現するような、
心癒される自著の童話絵本が、
手紙には同封されていましたので、
みなさんにも紹介したいと思います。

題名は「ゴーシュの息子」(たま出版)という
朗読CD付の絵本です。

今成さんが文章と朗読を担当しています。
宮沢賢治の「セロ弾きのゴーシュ」の中で、
ゴーシュが動物たちの病気を治すという話に
ヒントを得たのでしょう。
お医者さんになった、
ゴーシュの息子・マーシュの物語なのです。

宮沢賢治は「セロ弾きのゴーシュ」という作品を
自らの死の間際まで
推敲に推敲を加えていたといわれていますが、
今成さんの童話「ゴーシュの息子」も、
生と死の際で闘う、
妹さんへの思いが、ひしひしと伝わってくる
じつに心温まる素敵な文章なのですね。

「心が汚れると病気になります。
 心がきれいになると病気が治ります。
 病気をつくるも治すもすべては自分なんです」
というメッセージがとても印象的です。
みなさんもぜひ読んでみてください。


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2005年1月12日(水)

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