第832回
抗ガン剤の副作用にどう対処したらいいのか
新刊「帯津良一のがんに打ち克つ〈いのちの手帖〉」
(帯津良一・監修 関根進・著 二見書房)
に沿って解説する
「賢い抗ガン剤の対処法」の話の続きです。
さて、抗ガン剤の副作用は
倦怠感、悪心、吐き気、嘔吐、脱毛、
貧血、出血、感染、発熱、下痢、
便秘、肝機能障害、腎機能障害、口内炎など、
多岐にわたります。
患者さんの中には、
強烈な副作用に耐え切れなくなり、
化学療法の継続を拒否する人もいるほど
その副作用は辛いものです。
たしかに抗ガン剤の副作用は
体力を低下させ、
精神力を弱めるほど強烈なものであり、
不快なものです。
しかし、治療が期待できる抗ガン剤まで
拒否してしまうのは考えものです。
抗ガン剤に限らず
あらゆる治療法に共通することですが、
自分がうけようとする治療によって
もたらされるであろう
リスクとベネフィット(恩恵)とを
秤(はかり)にかけるべきです。
薬である以上、副作用があります。
抗ガン剤によって
治療効果が期待できる場合には、
支持療法という副作用対策が
用意されています。
嘔吐には制吐薬、感染には
抗生物質や無菌室などです。
治療を受ける前に、
想定されるその薬剤の「副作用と対策」を
医師や看護師に納得のいくまで相談してください。
具体的な処置は、明日、詳しく書きます。
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