第737回
『前立腺がん、これで全快！』

「前立腺がん、これで全快!
　―手術不要の最新療法ブラキセラピー」
の話の続きです。

この最新治療の数少ない体験患者である
藤野邦夫さんが、治療の不安も、快癒の喜びも
一心に込めて書き下ろした翻訳本ですから、
きっと、悩める患者さんや、
家族の参考になりますから、
その感動の一部をあとがきから
抜粋引用させてもらいます。

「９時前にシャワーを使って、
　平静な気持ちで手術室に歩いていった。
　手術室には小さな音量で、
　音楽が流れていた記憶がある。
　治療は放射線科の青木先生と、
　泌尿器科の三木健太先生にしてもらった。
　なんの苦痛もなく、なんの気分の悪さもなかった。
　八五本のシードを埋める約１時間半の
　ブラキセラピーを終えて、
　ストレッチャーに横たわったまま手術室を出ると
　家族が心配顔で待っていた。
　そこで訳者は
　『こんならくなものなら、
　　毎月、やってもいいくらいだよ』と伝えた」

どうです。
この前立腺ガンの最新治療法が、
いかに心身に優しいものかが、
伝わってくると思いませんか？
藤野さんは、昔から、じつに快活な性格の人ですから、
「ハッハッハ」と快哉を叫ぶ声が
聞こえてくるような文章なのです。

こうした藤野さんの治療体験は、
「読売新聞」の連載企画
「医療ルネッサンス」にも掲載されたため、
一時、担当の慈恵医大に患者からの問い合わせが、
殺到したそうです。

ちなみにブラキセラピーとは
「長さ焼く４．５ミリ、直径０．８ミリという
　シャープペンシルの芯のような、
　放射性を帯びた微細なチタン合金の線源（シード）を、
　前立腺内にじかに埋め込む治療法である。
　この場合の放射線には、ヨード１２５が使用される。
　この弱い線源が半年から八か月かけて消失するまでに、
　前立腺内のがんは完全に破壊される」――

藤野さん流にいえば、「じつに楽な治療」です。
詳しく知りたい人は、
「前立腺がん、これで全快!」を読んでみてください。