第720回
中国株と東アジア環境景観学
さて「中国風水」と「中国株」は関係ありか?
もう少し、この古めかしくて新しい話を続けます。
2004年後半も
中国株はB株、H株ともに調整局面に入って、
お世辞にも活況を呈しているとはいえませんが、
それなりに、有力株の安値ナンピン買いの好機を迎えている
といったらよいでしょう。
ま、余裕の資金で中長期投資を考えている読者なら、
この「ピンチはチャンス」の期を上手に乗り切れるでしょうが、
いろいろ次の一手を躊躇している向きも多いでしょう。
というわけで、
僕は中国の事業家や経営者なら必ず気にしている、
「風水」の地勢学や方位学の知恵まで、現地に行って探索。
あまり、運勢や占いに凝り固まってはいけませんが、
軟調のB株とはいえ、
やはり「強深弱上」の傾向から、
次の投資一手を探るべきだろうと思って、閑話休題――
風水診断の『深セン株優位説』を紹介してみたわけです。
さて、前回紹介した、
データ重視の本格派・中国株ムック=
「でっかく儲ける 中国株」
(日本文芸社・刊 日本事業通信網・編)で
地元の辣腕アナリスト・陳勇さん(国泰君安証券)の方は、
『深セン株優位』の実勢数値を
どう分析しているのでしょうか?
「B株の相場状況はお世辞にもよいとはいえない。(略)
ただ『長安自動車』『シンミン紙業』
『国際コンテナ』『広東電力』など、
B株の優良銘柄下げ幅は比較的少なく、
PER(株価収益率)も低いことから、
そろそろ値ごろ感が出てきているのも事実だ。
平均株価は上海が4,2元、
深センが5,19元と深センの方が高いが、
PERは前者が27,55倍、
後者が14,24倍と上海B株の方が高い」
というわけで、陳勇さんは深セン株優位というわけなのです。
ちなみにPERは率が高いほど割高で、
中国株は平均が20%ですから、
10%台の有力深セン銘柄を
安値で仕込んでおくことが
中長期投資成功の近道という分析です。
ともあれ、なかなか掴みにくい中国市場の趨勢ですが、
中国4000年の風水師・楚皇さんの金流地勢学と、
現地証券アナリスト・陳勇さんのPER分析が奇妙に符合――、
中国B株攻略法は、
いずれも「深セン株優位」というご託宣なのですから
面白いですね。
信じるかどうかはあなたの自由です。
ま、巷に出ている人気の風水本が奨めるように
金運方位の西方に吉兆カラーの黄色の花を置いて、
オンライントレードに臨めば、
『大儲けできる』――こうした類の単純な方位占いで
株投資に克つことは出来ないでしょうが、
中国投資・中国株と付き合うなら、
巨大市場独特の「地勢」と「方位」――
つまり、中国、いや東アジアの環境景観学を
しっかり身につけたほうがよいと思います。
不思議と、昔から栄えた都市や
大企業の本拠地は「蔵風得水」の山水の地の利を得て
立地していることが分かるからです
このコラムは健康患者学が趣旨で、
中国株コラムではありませんから、
さらに中国投資・中国株の深奥を探りたい人は、
もうひとつ、僕が連載している
「大号外=気がつけばあなたも大成金」のサイトを
覗いてみてください。
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