第512回
口腔底ガンを「切らずに治す」
タバコやアルコールの過煙過飲が
ガンの引き金になるケースは多く、
口の中のガンも最近は増えているようです。
舌ガン、歯肉ガン、口腔底ガンといったものです。
スローヘルス研究会の常連に、
元オリンピック選手のMさん夫婦がおられますが、
3年前に、旦那さんの弟さん(40代)が、
口腔底ガンにかかり、
「切るべきか切らざるべきか」
と相談を受けたことがあります。
口腔底ガンとは、舌と顎の間にある、
U字形の部分がガンに犯されるもので、
大学病院でガン告知を受けた後、
すぐに手術を告げられたそうです。
ガンになったらどうすべきか?
このコラムでも何度も書いてきましたが、
患者が一人で悶々と考えたり、
ガン宣告即=死とあきらめたり、
主治医に任せっきりにして、
命を投げ出すことが一番危険です。
家族や親友に協力してもらって、
より詳しい情報、
より体にダメージの少ない療法を選択して、
生き抜く勇気と希望を高めることが一番です。
家族の支えはどんな薬よりも
良薬となります。
この弟さんの場合も、
お兄さん夫婦であるMさんが
スローヘルスな治療法の知識を持っていたがために、
「切らずに命を拾った」ケースです。
主治医から手術の同意書を求められたのですが、
「舌の全摘出、周辺のリンパ節郭清、声帯と神経の切除、
さらに口内の再建手術のために、
胸筋・腹筋の切除手術を併行する」
と聞いて、Mさん夫婦は
「かりにガンの腫瘍が取れたとしても、
声は出ない、食物は流し込むだけ。
これでは弟が人間らしい生き方が出来なくなる」
と恐れ慄いて、
手術のほかに治療法、養生法はないかと
尋ねてきたわけです。
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