第504回
中国株も「若さに投資」の財養生
評論家の竹村健一さんと話した、
これからの悪い世の中にどう財養生すべきか?
この話しの続きです。
「円の為替レートが高すぎる。
これが日本経済を低迷させる根源だ」という説は、
竹村さんの前からの持論ですが、
近著「バカな日本の治し方」(太陽企画出版)の中では
こんなことも述べております。
1985年のプラザ合意以来、
アメリカ経済を支えるために日本は
「3倍の円高」をごり押しされた。
それをノーといえない歴代の総理大臣もなさけない。
いや、その弊害に気がずかない日本人は
「おかしい」と辛らつに指摘しています。
購買力平価なら1ドル=160円、
いや1ドル=240円ぐらいが日本の実力だというのですね。
年頭の指針になるような本はないかと探している向きには
おすすめの1冊です。
なるほど。しかし、大統領選挙を控える米国は
なんとしても自国の双子の赤字を繕って、
景気維持を果たさなければならない年ですから、
円安どころか、1ドル=100円も覚悟しなければ、
日本の企業も個人も生き残れなくなってきそうです。
「アメリカがクシャミをすれば日本経済が風邪を引く」
構造はまだまだ変わりません。
ではどうすればよいのか?
ここからは、やはり邱永漢さん流の
お隣りの中国経済の成長と仲良くすることが、
ますます財養生の知恵となってきたと僕は思います。
とくに中国株投資はこれからが本番です。
HIQの読者なら、すでに昨年後半に
上昇しつづけた香港H株の利益に預かった人は多いと思います。
もはや、中国市場が世界の生産工場となって、
野菜から鉄鋼まで格安製品のデフレを売りまくっていますし、
こんどは「人民元高」問題で日本経済も急変しかねません。
とうとう「中国がお腹を壊すと日本が下痢をしかねない」
そんな経済構造となってきたわけです。
このグローバルな経済急変が
一人一人の処世術にもかかわってくる――
ここが、これからの財養生のキモでしょう。
近刊「こうすれば50歳から病気知らず」には、
こうした「中国・若さ投資論」や
「お金の病気の処方」についても触れていますので、
ぜひ手にとって読んで見てください。
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