元週刊ポスト編集長・関根進さんの
読んだら生きる勇気がわいてくる「健康患者学」のすすめ

第379回
大養生の備えは出来ているか?

僕にしても、58歳にして突然、悪性の食道ガンに見舞われ、
一瞬、死の恐怖を垣間見ました。
わが身は不安の奈落に突き落とされましたが、
曲りなりにも死と向き合うことによって、
これまでには気がつかなかった、
生命の神秘といった世界を体感しました。
また宇宙自然エネルギーと
人間の共存のありがたさを知って、
大養生の知恵を磨き、手術せずに生還。
5年延命を果たせたことは実に貴重な体験となりました。

僕はときどき冗談混じりに
「ガンになって本当に頭がよくなったよ」と、
治療相談にきた患者や家族に話します。
たまたま大学病院の手術を避け、
抗ガン剤と放射線治療を受けたわけですが、
一方で漢方薬や健康食品、
さらに食事療法、呼吸法の助けをかりながら、
わが身の「自然治癒力」で
ガンの増殖をとどめることが出来ました。

こんなオカシな体験もあります。
ガンから生還したために
大養生の達人たちに友達がぐんぐんふえました。
さらに、その2年後に持っていた中国株が3倍、5倍と急騰して、
思わぬ人生の余禄を手にした経験もありました。
災い転じて福となす、
禍福は糾える縄の如しという諺がありますが、
人生がガラリと変わりました。

中年からの災いが、
わが「医食財」を見直す大養生の知恵を
もたらしたといってよいと思います。
50歳からの後半生は養生あってのモノダネなのですね。
自助努力次第では「ガンという宿命も切り開ける」、
心の持ち方次第では運命も変えられる
と知ったことは貴重な体験でした。

数十年前まで、60歳還暦、60歳定年はお祝い事でした。
処世の心得も「50にして天命を知る」で良かったわけです。
しかし、この人生80年長寿難病時代には、
人生後半の再設計図をしっかりと描く知恵が大切です。
あなたは大養生の備えが出来ているでしょうか?


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2003年9月10日(水)

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