元週刊ポスト編集長・関根進さんの
読んだら生きる勇気がわいてくる「健康患者学」のすすめ

第354回
ヒーリング・ネットワークを持っていますか?

患者の心に悩み、ストレス症状を治療する、
精神科の女医さんが書いた、
「男医にはわからないこと」という
人間中心の医療改革を提案した本の話の続きです。

男性優位の医療システムの実態を
ずばり指摘すれば、
相当の圧力を食らうだろうと心配したくなりますが、
この先生なかなか気丈です。
「女医は医学の世界でも
微妙な差別を受けつづけてきました」から、
もう恐いものはないというのですね。
頼もしい発言ですね。

まえに「ドクハラからスローヘルスへ」という僕たちの考え方に
賛同する患者やそれを支える自然食産業の担い手たちに
女性が増えてきたという話を書きましたが、
こうした女性の医師たちがドンドン増えていくことは
じつに素晴らしいことだと思います。
僕たちは「ドクハラからスローヘルスへ」
「命のライフラインを作ろう」と唱えていますが、
この女医さんは「ハートケア」という造語を編み出し、
「ヒーリング・ネットワーク」を広げるべきだ
と提案されています。

最近は、子供の登校拒否ばかりか、
キレる青年、暴行、虐待、引きこもり、
さらに大人の心身症、神経症、鬱病が蔓延し、
不況下ではストレスをため込んで
ガンになる経営者もあとをたちません。
昔は家族、親族のネットワーク、
向こう三軒両隣の近隣ネットワーク、
さらに医は仁術を生きがいとする町医者のネットーワークが
いざというときには心身の大きな支えとなったのですが、
そうしたネットワークが壊れたいまこそ、
「心のヒーリング・ネットワーク」を
広げるべきだと提案しています。
そのうち機会があればお目にかかりたいものと考えていますが、
いろいろ医師選びのノウハウが
女性の目からの鋭い観察眼で書かれていますので、
治療の選択、病院選択のまえに
ぜひ、一読することを薦めたい本のひとつです。


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2003年8月16日(土)

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