元週刊ポスト編集長・関根進さんの
読んだら生きる勇気がわいてくる「健康患者学」のすすめ

第206回
人間はただの「臓器の塊」ではありません

僕はガンの患者になってから、
命を扱う西洋医学が精神世界を軽視する傾向は
少し狭量すぎないか?と思ってきました。
「西洋医学の治療」と「東洋医学の癒し」
の隔たりがあまりにも
大きくなっていることに呆れました。

しかし、僕の主治医・帯津良一博士のように
ホリスティック医療を目指す医師たちは、
人間を臓器レベルではなく、
もう一段上の「心も魂も含めた、
人間丸ごとの医療」を唱え出しています。
僕自身も、このあしかけ5年、
まさに西洋医学と東洋医学の
「いいところ取り」の治療法を組み合わせて、
じっくりスローヘルスを実践したことで、
命を一つ拾ったことになります。

長くメディアの仕事をしてきたからでしょうか?
人間の心身とは、ただの「臓器の塊」ではなく、
たえず宇宙自然の生命力エネルギーを
受信・発信しながら生成している
「命のメディア(媒体)」なのだ、
「命の器」なのだと最近は思うようになってきました。
こんなことも病床でよく考えました。
呼吸療法を繰り返しながら、人間の鼻と何か?
食餌療法を続けながら、人間の口とは何か?
さらにお尻の穴とは?
おチンチンや子宮とは何のためにあるのか?
機械より、コンピュータより有能な
ただの臓器だからではないでしょう。

おそらく創造主があるとすれば、150億年に渉って、
宇宙自然の生命力エネルギーを累々と伝えていくために
万物を作ったはずです。
宇宙や自然からその生命のリズムやメロディを、
波動のメッセージとして、
僕たちの臓腑や細胞・遺伝子の
ひとつひとつに送りこんでいるのでしょう。
ですから「ヒーリング・ミュージック」や「聲明」が
脳波を安定させて気分を爽快にさせるだけでなく、
「子宮の音」いや「タンパク質の音楽」までが、
宇宙自然の生命の波長と共鳴して、
苛立った人々の心を癒し、
病人の回復力を手助けするのではないか?
そう思えてくるのです。


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2003年3月21日(金)

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