元週刊ポスト編集長・関根進さんの
読んだら生きる勇気がわいてくる「健康患者学」のすすめ

第146回
5年生存はこうして掴もう

ガン治療は早期発見、初期治療の徹底が第一ですが、
退院後の中間期治療をいかに上手くこなすか?
これが命を掴むか、落とすかの分かれ目になるというのが、
帯津医師の持論です。
なるほど、大抵の患者は手術がすむと、
ほっとする反面、定期的に検査を受けては、
再発と転移に怯えて陰々滅々と余生を過ごすものです。
検査は決して命綱ではありません。
再発見されれば、
より苦しい治療が待っていることになりますから、
そのまえに「いいところ取り療法」で、
自らの命を守り、体質改善に邁進することが
大切だと僕は思います。
「退院後の5年間は再発や死に怯える5年間にしてはならない。
医師に考えられなくて患者に出来る
養生法を探す5年間だ」と
割り切りましょう。

それまで主治医に内緒で服用していた
漢方薬や健康補助食品と自分の相性について、
もう1度考え直してみましょう。
また最先端治療だからといって闇雲にすがるのではなく、
インターネットなどで
詳しく症例や失敗例も調べましょう。
肺ガンの「イレッサ」、乳ガンの「ハーセプチン」など、
ガン細胞を集中的に叩くと製薬会社が喧伝する
分子標的抗ガン剤は本当に大丈夫か?
陽子線・粒子線治療の費用は高くないか?
外科医だけでなく、
代替医療、免疫療法の医師に相談するのも手です。

ところで、病院では手術なり、放射線なりの治療が効を奏し、
一応の治癒を見たと判断するモノサシに
「5年生存率」という目安を使っています。
また、「食道ガンなら20%」「早期胃ガンなら80%」といった
5年生存率が各病院から発表されますから、
患者はとにかく5年経過すると
「延命できた」と安堵するわけです。
ですから、なおさらのこと、
退院後は再発と死を待つような5年間ではなく、
生きるチャンスを掴む5年間と覚悟を決めるべきです。
家族と協力して患者自身が
QOL(命の質)を保てるような「養生計画」を立てる…
これがまさに「5年生存率」をクリアする近道なのです。


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2003年1月20日(月)

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