第4390回
中国に稼ぎに行けと言ったわけ
海外へ出て活躍をする日本の若い人たちの活躍する舞台として、
さしあたり私は今後10年一段と成長する中国を選びましたが、
中国と言っただけで拒否反応を示す人の多いことに一驚しました。
世界中どこの国だって隣接した国々と争った歴史がありますから、
恨みつらみには並々ならぬ物があります。
日本人が中国人を敵視するのと同じくらい
日本人を敵視する中国人にも事欠きません。
それどころか、韓国とだって、東南アジアの国々にだって、
反感を持った人は山ほどいるのです。
なぜなら人類の歴史とは、
ヤクザの親分と乞食の親分の縄張り争いであり、
それを何千年にもわたってくりかえしてきたのですから。
それが21世紀になって国境の垣根をこわして
お互いに自由に出入りできる方向に動きはじめたのですから、
人間は自分たちの考えを変える必要があるようになったのです。
それでもまだ殺し合いは絶えませんが、どんな理由にせよ、
戦争がプラスにならないことを私たちは悟っています。
ですからお互いにいがみ合うよりも
どうやったら助け合うようになれるか努力するのが
私たちの次の時代の生き方ではないでしょうか。
ですから何が何でも中国に行けと言っているわけではありません。
向う10年、世界の中心地はアメリカからアジアに向って動きます。
今、私たちを乗せた小船は嵐に合って
大揺れに揺れているところだという認識を私は持っています。
ですから船からころげおちないように
しっかり手すりにつかまって下さいと言っているのです。
でもお金の儲かるチャンスは次に成長する国々にあります。
次は中国だと私は思っています。
成長する国の分け前は
成長をすぎた国やまだ成長していない国よりも多いので、
少々間抜けでも分け前に預かれると言っているだけのことです。
次に成長するのはもとより中国だけではありませんが。 |