第4321回
「ピンピン・コロリ」の本に掴まっています
最近の私は1年の半分以上を大陸で暮らすようになったので、
東京を離れる時は旅先でも読む本に困らないですむように、
何回か本屋に出かけて行って目ぼしい本を探がすようにしています。
今回は投資考察団が12月の半ばになっていて、
終わったあと日本へ戻ってすぐ
とんぼ帰りをするのもどうかと思ったので、そのまま北京に残って、
家内と一緒に新正月を迎えるスケジュールを組みました。
1ヶ月も日本を留守にするので、
いつもより買う本もふやして、いま北京に居ります。
ところが、年の暮れに雲南省の麗江に行った時と、
安徽省の九華山に行った時に、
3000メートル以上の高地に登ったせいか、
心臓にショックを覚えて、いつもかかりつけの心臓病の先生から
「こんな症状はないか」としつこく警告を受けていた
胸の高鳴りを実地に経験したので、
旅行前に東京で買った大野竜三という
愛知県がんセンター病院長の書かれた
「やすらかな死を迎えるためにしておくべきこと」
というPHP新書(定価756円税込)を
くりかえし北京で読むことになってしまいました。
本屋で手にした時、何しろ突拍子もない長いタイトルで、
頭に入れるだけでも大へんでしたが、
私くらいの年になると避けて通れない問題なので、
結局は勘定を払う側に入れてしまったのです。
というのも目次をめくると、
「ピンピン・コロリのために実践すべき生活習慣」
というタイトルがいきなり出て来て、
私がいつも自分に言いきかせている生きている間は
頭も身体も元気で、その代わり死ぬ時は
「コロリと死ぬ」ことがテーマになっているのです。
まさに私が願望していることを医者の立場から解説していて、
しかもそれを私が胸の痛みを抱えて読むことになったのですから、
至れり盡せりのタイミングだったことになります。
こんな素敵なタイミングも滅多にあるものではありません。 |