中国株、海外起業、海外投資、グルメ、ファッション、邱永漢の読めば読むほどトクするコラム

第4155回
新しい中国にこれだけのスキマが

昔の中国人は市場という所に結集していました。
市場と言っても、野菜や肉や魚を売る市場だけではありません。
中国人は同じ1つの物を買う場合でも、
同じ商品を売っている店の並んだ町に行きます。
同業者の商品を見比べ、値段をきいて掛け合って
自分が納得した店で買物をするのです。

ですからそういう店がだんだん少くなって
食品の市場さえ個人商店に分散するようになると、
あちこちへ足を運ばなければならなくなります。
そこへアメリカやヨーロッパの大型スーパーが乗り込んで来て、
1ヶ所で欲しい物は一通りの調達できるようになったので、
忽ちお客が集まるようになり、
大へんな売上げをあげるようになりました。
外国の文物文化を輸入してきてつくった卸売りセンターですから、
昔から中国にある施設の最新版ということになります。

従ってこちらの大型スーパーは今後も
もっとスケールの大きな物になる可能性がありますが、
欠点がないわけではありません。
1つは大きすぎて自分に必要のない物が
たくさん並びすぎていることです。
2つ目は自分の家から遠すぎて、
毎日、そこまで買物に行ってはおられないことです。
そして、3つ目はお客が多すぎて勘定を払って
外へ出るまでに時間がかかりすぎることです。

私も何回も経験していることですが、
レジに辿りつくまでに30分も40分もかかってしまうので、
中国人は先ず2人で一組になり、
1人が買物をしている間に、もう1人がレジの行列に並びます。
買物を終った1人が買った物を行列をしているもう1人に渡して
やっとうまく店から出て来られるというのが
いまの中国の舶来卸売センターだということになります。

さて、以上長々と申し上げてきたことが
中国で現実に起っていることであるかどうか、
を先ずご自分の足で歩いて確かめて見て下さい。
もし本当にそうだったら、
自分でもそんな中に割り込みだけのスキマがあると思いませんか。
チャンスとはそういうスキマを見つけることだと
私は考えていますが・・・。


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2011年7月26日(火)

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