中国株、海外起業、海外投資、グルメ、ファッション、邱永漢の読めば読むほどトクするコラム

第4137回
一足先に新疆新鑫の見学に行って来ました

この間の投資考察団を引率してウルムチや洛陽に行ったのは、
皆さんに西遊記の火焔山や
拳法の少林寺を見てもらいたいこともありましたが、
本当は新疆新鑫鉱業と
洛陽楽川モリブデン集団の本社を尋ねるのが目的で、
歴史の勉強はついでの仕事でした。

モリブデンとタングステンの洛陽の会社は
製品の値下がりと輸出の不振で株価が落ち込んでいますが、
ニッケル大手の新疆新キンは銅の生産もしており、
かつて株価が14ドルもしていたのが
たった4ドル台まで落ち込んでいます。

それでいて、業績が恢復して1株の利益が14.7セントなのに、
何と配当を1株当り14セントと発表したのです。
無借金の会社だからできたことですが、
多分、しばらく無配にしてきたことのつぐないを
配当金の大奮発で株主に報いる拳に出たのでしょう。
それだけでも株主の存在を無視する上場企業の多い中で
稀に見る存在なので、
将来に対する会社の見方を知りたくなって
遠路をいとわなかったのです。

ニッケルはステンレスになくてはならない添加金属だし、
銅に至っては値上がりが期待される金属ですから、
もし当事者も強気の見方をしているのなら、
4ドル台が上場時の株価に戻っただけでも
大したものだと期待したのです。
見学をした結果は、今日明日にもというわけには行きませんが、
江西銅業や中国金属再生の仲間に
加えてもいいのではないかと思いました。
何と言っても産業界になくてはならない
資源の開発に従事しているし、
無借金の上、株主を大事にする会社で、
業績が上向くことがわかれば、
投資家たちの間でも人気が出るのではないでしょうか。
但し、銅はともかくとして、ニッケルが高値を呼ぶためには、
産業界が活性化して鉄の市況の恢復することが必要ですから、
政府の金融引締の策と密接な関係があります。
資源に皆が注目する方向に動けば
人気を呼ぶ銘柄の1つとして頭の中に入れておいて下さい。


←前回記事へ

2011年7月8日(金)

次回記事へ→
過去記事へ 中国株 起業 投資情報コラム「ハイハイQさんQさんデス」
ホーム
最新記事へ