第4135回
享泰は収穫が実るまでに時間がかかります
私の言うことをきいて享泰の株を買った
日本の投資家はかなりいます。
でも私は香港の経済雑誌でも
何回にもわたって成長株として紹介していますから、
香港の株主の方がずっと多いでしょう。
株をやる人の中には今日買ったら
明日にも倍になることを期待する人が多いので、
なかなか上がらないとイライラして
私に悪口を浴びせる人が後を絶ちません。
なかには私がうまく売り抜けたと大声をあげる人もいますが、
私は売り抜けるどころか、
下がってくると少しずつナンピンをかけています。
飯を焚くのと違って農地を切り開いて、
野菜や果物を植えるのですから、
それに耐えるだけの辛抱強さのない人には向かない銘柄なのです。
自分たちがつくった野菜を卸すだけでなく、
香港の市場で直売の小売店を60店舗ばかりつくったところも、
団体組んで見に行きました。
農業ですから出来不出来は天候に大きく左右されます。
今年は揚子江の一帯をはじめ雨が降らずに
不作が伝えられていますので、
現場を見たいと連絡したところ、
つい最近も林董事長さんが自ら先頭に立って
恵東という広東省にある2つ目の農場に
私たち一行を案内してくれました。
現地の責任者に百姓の使い方から
できあがった野菜のコストや売値までしつこくききましたが、
やはり他の両社と同じくコストの3倍に売れるんですね。
それに販売コストをプラスしますから、
農作物に関する限り売価の半分が利益になることを確めました。
享泰の場合はそれをスーパーに卸すのも
自分たちでやっていますから、
新しくやっていることが軌道に乗れば
他の両社よりもっと有利な立場になると見て間違いありません。
但し、農業のことですからそうなるまでに時間がかかります。
それが待てない人には向いていない銘柄ですから、
株価が恢復したらさっさとさよならすることをおすすめします。
私がうまく売り抜けたなんて正気で思っている人は
私の書いた物も読まない方がいいんじゃないでしょうか。
百姓仕事も株式投資も時間のかかるものなんですよ。
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