中国株、海外起業、海外投資、グルメ、ファッション、邱永漢の読めば読むほどトクするコラム

第4019回
はじめてバングラデシュに行きました

インドやロシアやブラジルなどのいわゆるBRICSの国々は
考察団の皆さんを引率して一通り見てまわりましたが、
私は私なりに世評とは違った見方をしています。

次は開発途上国だと考えて、
ミャンマーやマダガスカルにも足を伸ばし
更に東アフリカ、西アフリカを目標にしながら、
取りあえずまだ行ったことのない
バングラデシュを覗いて見ようということになりました。

中国に生産基地をおいていたユニクロの柳井正さんが3年も前から
「次はバングラデシュですよ」と言っていたのが
逆にダッカに工場をひらいた旨きき及んだので、
ベトナムに行ったついでに足を伸ばして
ダッカに見学に行くスケジュールを組んだのです。

ところが、一緒に行く予定の1人で、
ファッション産業の社長さんが
一足先にダッカに乗り込んだところ、
交通事故にあって車を運転していた日本人は即死、
ご本人は辛じて一命をとりとめたもの、
大へんな目にあったので、
こちらも覚悟をきめて乗り込んだのです。
パソコンで見ると、世界中で一番住みたくないところの
2番目にバングラデシュの首都ダッカが並んでいます。
うちの上海の旧天地のコーヒーハウスの店長も1年間、
ダッカで働いたことがあって
「食べる物はお口に合わないカレーしかありませんよ」
と予め私に釘をさしています。

バンコックで乗りついだ飛行機は
バングラデシュの飛行機だったので、
先ず3時間遅れてダッカに着きましたが、
到着したダッカの飛行場の空気が息づまるようで、
モンゴールのウランバートルの澄み切った空気と
正反対なのに先ず驚きました。
バスに乗り込んで町へ出ようとすると、
飛行場を出た途端に猛烈なダッシュで
大型中型小型の自動車で身動きができないくらい道が一杯、
これではいつホテルに着くのかと心配したら、
ダッカでは大型バスでも町の中を
50キロくらいのスピードで猛走するのです。
それでもみんなちゃんと生きているのですから、
如何に運転上手な人々の集団であるかがわかりました。


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2011年3月12日(土)

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