第3567回
普洱玄米茶を試めして見て下さい
普洱茶が日本の緑茶と違うところは、
日本の緑茶が1回か2回、お湯をさしたら
それでお茶の味が出尽くしてしまうのに対して、
10回くらいお湯をさしても、まだちゃんと飲めることです。
ですからうちのコーヒーハウスでも
普洱茶を注文する人が結構たくさんいます。
コーヒーが1杯20元に対して、
普洱茶は土瓶で100元も200元もします。
普洱茶が高價なこともありますが、
1杯目はあく抜きのために捨てたあと、
10杯お茶を注いでもちゃんと味が出て、
5人、7人で飲んでも間に合ってしまうからです。
ところが、日本人が普洱茶をつくると、
先ずカビが発生しませんので、
1杯目から飲んでも違和感がありません。
そのまま保存すると、カビがはえないのはいいとしても、
どんな味になるのか、まだ実験していませんので、
味も香りも保証の限りではありません。
しかし、10回お湯を注いでも、
同じように色も濃く、味もおちませんので、
業務用にはもって来いではないかと思います。
とりわけ日本でお茶をつくる技術を
普洱茶のつくり方に応用したところ、
純粋の普洱茶のほかに、
普洱緑茶、普洱玄米茶、普洱番茶も可能なことがわかりました。
なかでも玄米茶は出色で、
玄米の香りが普洱茶の色合いとよく調和し、
カビ臭い普洱茶を敬遠する人たちにも心よく受け入れられています。
普洱茶は健康にいいというので、
先ず香港からはじまって次いで台湾で広く受け入れられ、
それが中国大陸に逆戻りして普及する勢いを見せています。
私はカビ臭くて年季の入った普洱茶に
ずっと頭の中を占領されていましたが、
もしかしたら日本人が改良してつくった普洱玄米茶が
一世を風靡するのではないかという予感を持つようになりました。
北京の私の家で普洱玄米茶を常用するようになったら、
どこのレストランに行って出してもらう中国茶も
粗末で素気ないお茶になってしまったからです。
中国のこれからの改善改良のプロセスで
日本人の果たす役割は小さくないと実感しているところです。
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