中国株、海外起業、海外投資、グルメ、ファッション、邱永漢の読めば読むほどトクするコラム

第3476回
「実務手帖」で向う1年を元気一杯で

毎年、次の年の「実務手帖」の校正をする時、
私は次の年がどんな年になるかを2、3行で簡単に表現したものを
カバーにしたためています。
2009年度版は
「アメリカは雨でもアジアは晴れ
海外収益のふえる波に乗って私たちも頑張りましょう」
と書きました。
金融不安で世界中がどしゃ降りになっても、
アジアは精々、通り雨ですんでしまうだろうと考えたのです。

2010年はアメリカを中心として、
世界中がV字型の恢復をするという希望的観測をやっていますが、
私はまだまだだと思っています。
そうした中で、
もしこれから年末までに中国株がかなり大きく戻したら、
来年はアジアの景気が本格的に戻り歩調になるだろうと考えて、
「百年に一ぺんのピンチは百年に一ぺんのチャンスです
見える景色の向うを見ましょう」
と書きました。
はたしてそうなるか、
1年かけてゆっくり観察していただくよりほかありませんが、
来年は株式市場もアジアはアジアで独特の動きをするようになり、
ニューヨークに右へならえという傾向は
ますます縁遠くなると見ています。
実体経済にまで及んだ不況の影響は工業生産の豊作貧乏を惹き起し、
政府の資金援助だけでそう簡単に戻るわけもなく、
それに対してまだ成長過程にある中国経済は
間もなく元気を取り戻します。
日本経済はその恩恵を蒙って、
アジアの方を向いた分だけ輸出がふえ、
アメリカやヨーロッパよりは早く健康を恢復すると見ています。

もしかしたら、それも私の希望的観測に終るかも知れませんが、
同じ希望的観測でも
こちらの方が遥かに実現に近いと思いませんか。
私の物の見方に賛成の方は
どうか2010年度はことしに続いて「実務手帖」を
メモ帖としてご使用になって下さい。
1冊が税込み1,000円で、送料は当方が負担しますので、
「ハイハイQさん」にカード支払いでお申し込みになって下さい。
もっと積極的に応援して下さる方は
身内や知人へのプレゼントにも使って下さい。


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2009年9月15日(火)

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