第3435回
チェーン・レストランは野心家の舞台です
流通業もそうですが、日本のサービス業、
なかでもレストランのチェーン店は
国内で飽和状態に近づいたことに
あせりを感じている人が多いようです。
吉野家など早くから中国に進出して
それなりにレストラン業界の一廓を占めるようになった
業者もいくつかありますが、
最近ではワタミとかサイゼリアとか、
更にはラーメン・チェーンの店びらきも
目につくようになりました。
庶民のふところ具合がよくなるにつれて、
中国国内でも新しいチェーン店が目立つようになっていますが、
調べて見るとトップの10社のうち5社は
内モンゴールの出身者が占めています。
焼肉屋とか、シャブシャブ屋とか
簡単にテーブルを囲んでお客どうしで料理のできる仕組みが
人気を呼んでいるようです。
日本のチェーン・レストランにしても歴史はそう長くないので、
日本でできたことなら中国でもできるという
原点に立った動きだと思います。
もちろん、チェーン店に行くような人は
日本人と中国人にも共通のところがあるでしょうが、
日本人と中国人では異ったところもあります。
その違いに気づかなければ
日本から進出しても成功できませんから、
日本で成功したチェーン店が中国で成功できるとは限りません。
むしろチェーン店をやった経験のない人でも、
中国人の好みに投ずるだけの配慮ができれば、
中国で新しいチェーンづくりに成功できる可能性が
あるのではないでしょうか。
レストランだけは1店やって成功できれば
それを複数にしてふやしていける可能性があります。
ですから百貨店やスーパーや日本料理屋をひらくのと違って、
中国人の好みに投ずることのできる
レストランのチェーンづくりは
個人でも手の届く範囲にある商売の1つだと思います。
日本で成功したチェーンの経営者だけでなく、
新しくチェーンづくりを試みる人にとっても
チャンスのある業界だと私は見ています。
野心のある若い人、いかがですか。
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