中国株、海外起業、海外投資、グルメ、ファッション、邱永漢の読めば読むほどトクするコラム

第3227回
北京のイオンの大型店は成功か?

ついこの間、北京の郊外にイオンがオープンした
巨大なショッピング・センターの見学に行ってきました。
建設中に2度ばかり足を運んだのは、
うちの会社の1つが
ジャスコのスーパーに納品することになったのと、
レストランをひらいてくれないかと誘われたのとで、
その下見に行ったのです。
まわりに畑しかないところに、
車が3千台もパークできるような
バカでかいショッピング・センターなので、
かなり思い切った賭けだなと思ったのですが、
実際にオープンしてから家から40分もかけて車を走らせて見ると、
日曜日の午後でしたが、予想以上に客が集まっていて、
「あ、これなら大丈夫だな。何とかなるな」
と岡田元也社長のために胸を撫でおろしました。

北京には大型スーパーは既にいくつもオープンしており、
日本のようにお客が買いなれた有名ブランドに固執しないので、
欧米流の安売りが受け入れられています。
そうした中で、日本人の方がサービスには気を使うので、
既に天津、上海の伊勢丹や
北京、成都の伊藤ヨーカ堂の盛況ぶりが示しているように、
日本の流通業者は中国の消費者から心地よく受け入れられています。
イオンのような大型ショッピング・センターは
はじめての試みですが、
食品からレストラン、百貨店まで兼ね備えておれば、
少々遠くても一ヵ所で用が足せてしまいますので、
中国人の間に新しい流通経路として
さしたる抵抗もなく受け入れられる可能性があります。

イオンは続けて北京でもう2軒、
全国で100ヵ所を計画しているそうですが、
中国経済のこれからの発展を考えたら、
必らずしも大風呂敷と
一笑に附してしまえるプロジェクトではありません。
従ってそのテナントになったり、納品業者として
中国で一旗あげる可能性もあるという印象を受けました。
但し、低迷する日本の流通業界を
どう切り抜けて行くのかという問題の方がずっと大きいことは
皆さんもご承知の通りです。


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2009年1月9日(金)

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