中国株、海外起業、海外投資、グルメ、ファッション、邱永漢の読めば読むほどトクするコラム

第2994回
いま買う株は漬物にする覚悟で

株をやる人は
どんな株をどんな値段で買うかがとても大切です。
株で儲かる人と株で損する人は
違った株を買っているわけではありません。
同じ株を買ったり売ったりしているのですが、
買う時期と値段、
また売る時期と値段が違っているだけのことです。

儲かる人は、どんな株を買うかも、
もちろん、その人なりによく研究しますが、
いつ買うかというと、安い時に買います。
安い時とはだれも気が付かない時とか、
誰もが怖がって買いたがらない時のことであって、
その時は群集心理で言えば、
自分だってやりたがらない時ですから、
自分の心理にさからって、
やりたがらないことをやらなければなりません。

しかもその結果はすぐに現れませんから
かなりの時間、苦痛に耐えなければなりません。
安い積りで買っても、もっと下がることも当然ありますから、
買値を割って損をするのは日常茶飯事で、
どこでナンピンをかけるかという判断も必要になります。
従ってずっと苦痛に耐える覚悟がないと
株で大きく儲けることが出来ないのです。

長い潜伏期がすぎて春の鳥の啼く声をきいても、
すぐに売ってはいけないのです。
何回も欲張って売りそこなった経験があるとなおのことです。
株は冬眠から醒めると、勢いがついていますから、
行きつ戻りつ息の長い上がり方をします。
と言って天井に届くまでつきあうことは
容易ならざることなので、私は半分妥協して、
倍になったら元金だけ取り戻すことにしています。
もういいやと言って全部叩き売ってしまうと、
そのあとがもっとずっと高くなることを
何回も経験しているからです。

ですからどこが一番苦しいかというと待っている時間です。
どこが一番頭に来るかというと、
売った後に物凄い上がり方をすることです。
ですからそうした思いをしないですむように
漬物を漬ける積りで株を買うことです。
株ってもともと漬物にするものじゃありませんか。


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2008年5月21日(水)

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