第2959回
「その株の名は?」ご自分で探して下さい
中国の商売の中で、
時と共に不利になって行くのが輸出産業だとすれば、
その逆の商売をやっている業種は
その逆に有利になって行くのではないでしょうか。
但し、工業化が進むと、
メイド・イン・チャイナの品質はドンドン改善されて行きますから、
国内製品で大半が間に合うようになり、
有名ブランドや先端産業以外は
輸入に頼らなくてもよいようになります。
そうしたなかで中国が次第に輸入に頼らないとならなくなるのが
石油と食糧です。
日本も韓国も台湾もそうでしたが、
やがて中国でも同じことが起ります。
そうしたことにいち早く気がついて、主としてタイですが、
アメリカ、ヨーロッパ、オーストラリアなどで
中国人向けの食品を仕入れて包装冷凍して中国に輸入し、
広東、上海、北京、四川と
次々と手を拡げて冷凍食品の卸売り業務をはじめて、
2006年を除いて毎年40%以上の増益を5年続けている
香港上場の企業があります。
2007年度(6月決算)の営業額が17.26億元で前年比41.8%増、
計上益が1.97億ドルで前年比55%増ですが、
資本金は僅か1400万ドル、
その100倍近い積立金を持っている会社です。
そのどこがいいかというと、
中国の中産階級がふえる方向にあって
食品への需要がふえるだけでなく、
人民元の上昇と共に荒利もふえる方向にあることです。
2006年に18.3%だった荒利が
2007年度には20.2%にふえていますが、
PERはたったの8倍、
ことし6月の決算後は
更に7%台に低下することが予想されているのです。
株価ですが、株安の流れの中で、
高値の2.20ドルから下げに下げていま1ドルを割っていますから
超割安の株の1つに数えてもいいのではないでしょうか。
中国全体の所得のふえ方と
人民元の切り上げという環境の中での輸入産業ですから、
まさに順風満帆といってよいのではないでしょうか。
ところで、「その株の名は?」ということになりますが、
どうか私にきかないで、ご自分で探がして見て下さい。
クイズをあてる楽しみの1つがふえたと思っていただいて。
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