中国株、海外起業、海外投資、グルメ、ファッション、邱永漢の読めば読むほどトクするコラム

第2943回
和菓子づくりに情熱ある人いませんか

いまの中国は観光ブームです。
それもはじまったばかりです。
観光ブームは今後、大へんな勢いで伸びると思っています。

私は中国じゅうの観光名所と言うところは
一わたり見てまわりました。
最初の頃はどこに行っても外国人ばかりで、
中国人はほとんど見かけませんでしたが、
最近は中国人のふところ具合が
目立ってよくなったせいもあって、
中国人の観光客がうんとふえました。
とりわけ三大休暇のシーズンになると、
どこも観光客で溢れて、
飛行機の切符もホテルも手に入らなくなってしまいます。

ところが、観光地はどこも
昔ながらの土産物屋が並んでいるだけで、
お客の欲しがる物なんか売っていません。
一番多いのはバスから下りてくる観光客に
ドッとたかる物売りで、
お客の欲しがる物は何一つ売っていません。
次はハンコ屋で、旅先でハンコなんか注文する人がいないのに
何十軒も並んでいます。
中国人は商売上手と言われていますが、
観光地を見る限り
商売をやるのに頭を使わない人がたくさんいます。

そこで少し前から私は観光地のお土産を専門に創作する
新商品研究室を雲南省の昆明市ではじめました。
その土地の原料を使って、
その土地でいままで作っていない銘菓をつくる仕事です。
そういうことに情熱を持った日本人の青年がいて、
雲南省産のソバやクワイやマンゴーや黒豆などを使って、
ソバのカステラやクッキーやドラヤキの試作をはじめ、
かなり見事な出来栄えを
昆明市のお偉方に褒められるところまで辿りつきました。

ところが、志半ばにして本人が家庭の事情で
突然、日本へ帰ることになってしまいました。
折角、九分どおりまで来たのに、
このまま中止するのは如何にも残念なことです。
どなたか、菓子づくりに興味のある人で、
できれば、和菓子づくりの経験を多少持った人いませんか。
とても明るい、未来のある仕事です。
いたら、交流センターまでご連絡下さい。


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2008年3月31日(月)

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