第2867回
所得を発生させずに資産をつくる方法
私の「ゼイキン報告」は税金を払う側から書いた税金の本ですから、
当然のことながら、どうしたら税金を少くして収入、
もしくは財産をふやせるかが中心のテーマになります。
サラリーマンはサラリーをもらう前に
源泉で税金分をさしひかれますから、
収入の100%が捕捉され、税金逃がれはできません。
それに比べると、自営業者はかなり縄目がゆるくなりますし、
農民に至っては、自分の家の食い代にまで課税されることはないし、
その上、農業にはあれこれと免税の特典もありますから、
実質かなりの収入があっても税金の対象にはなりません。
私が縄目をゆるめてもらう方法について
自営業者を中心として節税の方法をあれこれ展開して見せると、
日本経済新聞社から
「うちの読者は何と言ってもサラリーマンが絶対多数ですから、
サラリーマンの節税法にもふれて下さい」
と注文がありました。
なるほどそれもそうだと考えて無い知恵をあれこれ搾りましたが、
収入を100%捕捉されているサラリーマンに
うまい節税法なんてないんですね。
仕方がないので、
「節税したかったら、サラリーマンを辞めることです」
と本当のことを書くよりほかありませんでした。
あともう一つはサラリーだけでなく、
収入の道を給与所得一つだけに搾らずに、
いくつもの窓口から収入があるように工夫することです。
株式投資もそうした窓口の一つですが、
株でも不動産でも収入があるようになると、
それぞれに税金がかかってきます。
そうなると工夫する余地がそれぞれ大きくなって行きます。
中でも私が一番興味を持ったのは、
日本の金持ちたちが93%にも及ぶ高率の所得税の下で
ちゃんと財産づくりをやっていたことです。
それは何かというと、
「所得を発生させずに資産をつくる方法ありや」
ということです。
よく研究するとそんな方法がちゃんとあったんですね。
日本中の金持ちはみんなそうした法則に従って
金持ちへの道をひた走りに走っていたのです。
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