中国株、海外起業、海外投資、グルメ、ファッション、邱永漢の読めば読むほどトクするコラム

第2859回
上海でブランドつくりやる人いませんか

いま私が上海で「旧天地」と呼んでいる地域で、
まだ未開発のまま貧民窟のままになっている通りが
3つくらいあります。
毎日のように
小さなデザインや飲食の店をつくりたい人たちが現われて
「貸さないか貸さないか」と交渉をしているので、
恐らく1年もしないうちに
ほとんどが開発されつくりてしまうのではないかと
私は見ています。

それで町づくりが終ってしまうわけではありません。
私は自分の仲間たちで堅めたムードのある店を
30軒くらいつくって、
2つか3つの通りを形にすればいいと思っていますが、
それで町づくりが終ってしまうわけではありません。
町はあッという間にできてしまいますが、
人通りがいまの10倍にもふえれば、
上海の新名所になりますから、
大家さんが欲の皮を突っ張らせて契約期限の切れた店から
次々と家賃の値上げをして
店子と大もめにもめるようになることは目に見えています。

すると高い家賃に耐えられない店が次から次へと姿を消し、
家賃が高くても成り立つ店に入れかわります。
私たちが借りた店でも商売にならない店は
次々と商売替えをして、
時代にあった商売に模様替えをしなければなりません。
したがって油断もスキもないのです。

ここを発生の地として
新しいブランドづくりをしなければならないのです。
産業の発展はどこでも先進国のコピーからはじまりますが、
上海もコピーの時代は終って
新しいブランドづくりの時代に入っています。
ブランドは大きな企業がつくるものではありません。
ブランドづくりに成功した中小企業が大企業になるのです。
そういうブランドづくりの基地にすることが私の念願です。
中国人はそうした事業のことを創意産業と呼んでいます。
旧天地を創意の基地として全国に支店を持ったり、
デパートに納めるようになったら、
それこそ努力の甲斐があったと
とびあがって喜ぶことになります。
そういう店をつくりたい人はいませんか。


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2008年1月7日(月)

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