第2854回
株価を見るのはあと1ヵ月お休みです
どうしてあと1ヵ月くらい辛抱が必要かと言うと、
1ヵ月くらいしたら、
香港で上場されている中国株の昨年度の決算が
次々と具体的な数字で発表されるようになるからです。
2007年度の世界の主な金融機関は
サブプライム・ローンの影響をまともに受けて
かなりのダメージを受けている筈ですが、
中国経済は壁一枚くらいの隔てしかないのに
津波がドッと押し寄せてくる位置におかれていません。
本当はドル安、
もしくは人民元切り上げによって
人民銀行が最も大きな被害を受ける立場にありますが、
株の上場をしている企業は
輸出産業やサブプライム・ローンの被害を受けている
ごく一部の銀行を除いては、
直接の被害を受ける立場にはおりません。
国内消費を対象とした業種はずっと好況が続いたので、
大きな落ち込みがない筈ですが、
それでも資源の値上がりによって
「原料高の製品安」に悩まされた業種とそうでない業種では
決算で大きなひらきが出てきます。
具体的にそれがどういう数字になるかは、
実際に発表されてみなければ、
私たちアウトサイドにいる者にはよくわかりません。
2月に入ると、
それが次々と発表されますから、
世界不況の影響を受ける会社と
そうでない会社の差がはっきり出てきます。
それだけでも俄かに活気づく銘柄と
その逆の形になる銘柄に2分されます。
配当にもその差が出てきますから、
当然、株価も動きます。
しかし、それ以上に重要なことは
新しくはじまる新しい1年の株価の動向を左右する
お金の動きが見えてくることです。
サブプライム・ローンにやられたと言っても、
世界は金あまりの時代です。
しばらく様子見に戻っていたお金も
次に投資するところを探しています。
香港株の中でどれが調子がいいかわかれば、
そこにお金が集中しはじめます。
お金が集まれば株価があがり、株価があがれば、
お金が更に集まってきます。
そうなるかどうかは2月から3月にかけてからだと
私は見ています。
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