中国株、海外起業、海外投資、グルメ、ファッション、邱永漢の読めば読むほどトクするコラム

第2606回
見習生受け入れに必要なこと

日本の景気はそんなにいいわけではありませんが、
景気が悪くても人手不足に悩んでいる仕事場は山ほどあります。
レストランやクリーニング屋でも
人手不足で悩んでいることでは同じです。

ですから、そういう不足を補ってくれる外国人労働者を
受け入れることができれば大助かりですが、
そうすると国内の就職戦線に悪影響を及ぼすのと、
一旦、入国した外国人労働者が居座って政治問題化するのを恐れて、
日本では門を堅く閉ざしています。
しかし、それではあまりにも閉鎖的だと外国から批判されるし、
ほんの少しでも閉ざした扉を半びらきにすれば、
少しは批判の鉾先をかわすことができるので、
そのダシに使われているのが
ほかならぬ見習生制度ということになります。
なるほど見習生ならそのまま居座られる心配はないし、
見習して国元に帰れば、
それぞれの土地の業界のレベルアップにも役立ちます。
どちらにも喜ばれることですから、無難なところから先ずはじめて、
どちらにも感謝されるようであれば、
時代の変化に合わせて少しずつ
どちらかへ変えて行けばいいというのが
お役人さんたちの処世術なのです。

そういう生い立ちの見習生制度ですから、
無条件にどの町工場や商店も
受け入れてもらえる性質のものではありません。
どの業種にもそれぞれ所属する同業組合がありますが、
見習生を受け入れられるかどうかは、同業組合が決めることです。
組合が組合員の問題解決に熱心であれば
早くから見習生の請け入れが実行に移されているし、
そうでないところは組合員からのもう一押しが必要です。
しかし、自分の属している組合の理事長の尻が重くて
いくら叩いても
入国管理局まで交渉に出かけてくれそうもない場合は、
見習生請け入れだけを目的として
組織された同業組合もあるそうですから、
そういう組合に加入することが考えられます。

見習生が喉から手が出るほど欲しい立場にいる人は、
そのどちらから先にはじめてもかまいませんが、
どんな見習生が手に入るのか先に見てみたい人は
一ぺん私たちと一緒に銀川市まで行くという方法もあります。


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2007年4月29日(日)

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