中国株、海外起業、海外投資、グルメ、ファッション、邱永漢の読めば読むほどトクするコラム

第2383回
自動車修理学校は寧夏自治区からスタートします

中国が必要としている職業学校や成人教育は
私が考えているだけとは限りません。
皆さんの方がよく知っていて、
私がうっかりして見逃がしているものもたくさんある筈です。
ですから、もし考えていることがありましたら、
遠慮なく私におっしゃって下さい。

たとえば、私は中国における自動車のふえ方を見て、
自動車メーカーより自動車の修理をしている会社の株を
すすめたことがあります。
また必らず自動車の修理工が不足するから、
自動車の修理学校を開設する準備にかかったこともあります。
新焦点という上海でオートバックセブンのような仕事を
展開している会社は
自社に小さな自動車修理学校を持っていますが、
私が見学に行ってわかったことは、
勉強をしている学生たちはほとんどが
地方から応募してきた人たちでした。
それなら何も上海につくらないで、
地方で学校をひらいた方が学生が集まるのではないかと考え、
一時は成都につくろうか、
それとも合肥にしようかと迷いましたが、
銀川に行くと大きな自動車修理学校が二つもありました。
それなら現存する学校に資金援助をした方が実際的ではないか
と目下、その方向に進んでいますが、
実際に上海周辺で営業している新焦点の董事長には
ご自分なりの考え方もあるようです。
ですから私の提案を受け入れて
私と一緒に銀川の自動車修理学校まで見学にも行ってくれました。

上海の若い人たちで自動車修理学校の学費が払える人たちは
自分の手をよごしてやる自動車修理のような仕事の勉強など
したがりません。
都会育ちはもっと楽にできて、
もっとすぐにもお金の儲かる仕事を選びます。
手に職を持って生活の安定をはかるのは
地方の貧しい家庭に育った人たちですが、
こういう人たちは明日の生活にも困る貧しい家に育っています。
そういう人たちを地方で育てるのがいいか、
それとも上海に宿舎まであたえて
学校にかよわせたらいいのか
具体的に検討して見ないとすぐには結論は出ません。
でもすぐにもスタートできるのは寧夏回教自治区だったので、
私は生徒たちに奨学資金を出すことから
スタートすることになりました。


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2006年9月18日(月)

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