中国株、海外起業、海外投資、グルメ、ファッション、邱永漢の読めば読むほどトクするコラム

第2378回
昔の夢をもう一度、大陸で実現したいのです

一番はじめにスタートしたのは日本語学校でしたが、
私は学校の名前に永漢国際教室とつけたくらいでしたから、
それだけでは満足できず、
生花教室、編物教室、美容教室、料理教室と
大風呂敷を拡げて行きました。
編物教室には当時、日の出の勢いだったヴォーグ社に
講師を派遣していただきましたし、
美容教室の手伝いをしてもらうために、
コーセーの美容教室に留学生を派遣したり、
シュー・ウエムラの台湾進出を促しに行ったりしました。
また辻調理師学校の勧誘をしたり、
大阪まで辻静雄さんを尋ねて行って、
調理師学校のシステムを研究したこともあります。

そのために教室をつくったり、
採算があわないために、折角、つくった教室を閉めたり、
無駄なお金をたくさん使いました。
結局、最後に残ったのは、日本語教室と、
台湾に在住している日本人に中国語を教える中国語教室だけで、
開業してから既に24年、教えた生徒の数も25万人にはなりますので
派手ではありませんが、
台湾で日本の会社に勤めている若い人や
日本留学を目指す若い人は
大半がうちの教室と何らかのかかわりがあります。

いまでこそちゃんとした教え方を蓄積した語学教室として
それなりの評判もとっていますが、
1軒目の教室をひらいた時は生徒の数は僅か35名、
そのうち半分は自分の関係会社のスタッフでしたから、
授業料の半分は私が負担したことになります。
それでも歳月を重ねると、
5年前に進出した上海の4ヶ所の教室も含めて、
7000名もの学生を抱えるようになったのですから、
飽きず、失望せず、コツコツと歳月を重ねることが
如何に大切なことかを思い知らされることになります。

そうなると、成功を誇るよりは、
いままでにやろうとしてやりとげられなかった昔のプランが
またぞろ頭をもたげてきます。
そうです。
台北でやれなかったことを、
いま私は中国でもう一度実現したいと思っているところです。
私と同じ志を持った人にぜひ手伝ってもらいたいのです。


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2006年9月13日(水)

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