第2308回
人の気づかない都市ガス株をよく調べて下さい

香港で都市ガスの供給をしている香港中華ガスの株価は
香港ドルで15ドルくらいしています。
但し、一株当り50セントくらいの利益をあげてきました。
配当も35セントしています。

それに対して鄭州ガスは
一株当り利益が７セント、配当は1.38セント、
また新海能源の利益は７セント、配当は1.2セントです。
利益率はうんと低いのですが、
過去３年における業績と利益の推移を調べて見て下さい。
その延長線上で何が起こるかは
推理小説の域に入ってしまいますが、
都市ガスの必要性と普及のスピードを考えたら、
そんなに間違った結果に終わるとはとても思えません。
しかも片一方は株価が70セント台、
もう一方が60セント台ですから、
電力会社の４ドル、５ドル台に比べたら、
まだ配当率では比べ物になりませんが、
無配に転落した電力会社のことを考えたら
かなり安定した経営をしていることがわかります。

中国における都市ガスの普及はまだこれからです。
その将来性を見込んで
香港あたりからの資本進出がすすんでおり、
中国燃気、新奥燃気、百江燃気など
既に上場をはたしている企業もありますが、
北京市、武漢市、唐山市で
天然ガスの供給をはじめた中国燃気は
まだ無配で株価が１ドルちょっと、
北京市から広東、広西、河南、河北にまたがって
サービスを展開している新奥燃気は
やっと５セントの配当ができるようになって
株価が早くも7.6ドル台、
そして香港の大資本ハチソン・ワンポアが進出して
ガス産業の開発をはじめた百江燃気は
無配にも拘らず、3.6ドル台の株価を維持しています。

鄭州ガスを除けば、
いずれも香港資本が
新しく目をつけた成長産業ということになりますが、
いまのところ株価の高い企業よりも、
安値に放置されている企業の方が
安定した成長を遂げているようです。
但し、これらの企業も高速道路株と同じように
芽が出るまでにかなり時間がかかるかも知れません。
ただ年と共に業績があがり、
配当もふえることが見込まれますので、
先が楽しめる銘柄だというのがいまの私の認識です。