第2189回
中国経済のシナリオの方がわかりやすいですよ
うちの考察団は二ヶ月に一ぺんの割合いで
海外に勉強に行っています。
中国の経済成長が
軌道に乗りはじめる前からスタートしていますので、
いよいよそれが本格化すると、
どうしても中国が中心になってしまいました。
それでも周辺のことが氣になって、
モンゴール、ベトナム、カンボジヤ、タイ、ミャンマー、
そして、とうとうインドにまで足を伸ばしてしまいました。
行ったことのないところに行くことは
思いがけないことに出会いますので、
とても勉強になります。
私の場合は2回目、3回目のところが多いのですが、
それでも物を見る視点が前回と違うので、
はじめての発見で興味をそそられることがたくさんあります。
たとえば前回インドに行った時は
インドの生活文化に視点をおいたので、
ガンジス河で水浴びをしている風景とか
火葬のために薪を買えるのは金持ちだけだとか言ったところに
目を奪われました。
それに対して、今回は
インドの経済はどういう人たちによって
どういう方向に発展するのかというところに
焦点をあわせましたので、
その土地の人たちの対応の仕方がどうしても氣になります。
物欲も頭脳の動きもそのスピードも氣になりますが、
中国との間にかなりのひらきがあることを痛感しました。
だからインドは経済成長しないと
言っているわけではありませんが、
中国に比べると牛の歩みですから、
私たちが乗り出して仕事をやるのにはまだ早すぎます。
インドよりもベトナムとか、
もっとずっと手間がかかりますが
ミャンマーに手をかした方が
うんと早く成果をあげることができます。
もちろん、その前に中国の大発展があります。
日本人にとって一番勝手がいいのは
何と言っても中国の発展に手を貸し、
そのエスカレータに相乗りすることです。
そうとはっきり結論を出すことに
今回のインド旅行はとても役に立ちました。
ことしは世界一の消費市場の幕あけにあたりますが、
日本人にとっては中国の経済発展のシナリオの方が
うんと読みやすいのではないでしょうか。
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