中国株、海外起業、海外投資、グルメ、ファッション、邱永漢の読めば読むほどトクするコラム

第2128回
食事をするなら陶朱公館に来て下さい

結婚会館を北京につくるプランを考えてから
半年たってしまいました。
反対意見もたくさんあって、
先ずアパートの住人の
邪魔になるんじゃないかという意見、
中国人はまだ貧乏で
結婚式にかける費用は北京でも
平均4万元(1元は15円)くらいだから、
商売にはならないのではないか、
また北京の人は結婚式は
お昼にやる習慣が定着しており、
再婚の人だけが人目を忍んで
夜にやりますから、
假りに結婚シーズンに土曜日曜、
もらさず仕事がとれたとしても
週に10回以下にすぎませんから、
わざわざそのために設備をしても
大して身入りにならないだろう、
まして貸衣裳、美容院、花屋、スタジオ、
記念品売場まで設けても
ソロバンに乗ることは
先ずないだろうというのです。

確かにそういう弱点があることは
私も認めざるを得ません。
でも私は中国が
世界最大の消費市場になることを頭に描いて
設計図を書いているので、平均ではなくて、
もう少しレベルの高いカップルを狙います。
またもし結婚披露だけでは採算に乗らないなら、
子供が生まれて満1ヶ月のお祝いとか、
一家の主人の大きな誕生日
たとえば、60才とか、70才とか、88才とか、
家族以外の人も招くような喜びごとは
ここでやろうと
心の動く宴会場になることを目指します。
そのためには料理が最高のレベルであることと
サービスが完璧なことは大前提ですが、
マネージャを日本人にしたのも
サービスに手落ちのないようにするためです。

それに加えて中国人が
わざわざでも来たくなる条件は
何だろうかとさんざ考えました。
中国人は日本人以上に縁起を担ぎます。
そこに行けば縁起がいいと言うことになれば、
遠くからでも、時間をつくっても来るでしょう。
そのために先ず料理屋の名前を
陶朱公館と改めました。
陶朱公とは中国人の尊敬する
「お金儲けの神様」です。
いまの中国人は
お金持ちになりたい人たちばかりですから、
「お金儲けの神様」の住んでいる所と言えば、
一度はお参りに行って見たいと
思うんじゃないでしょうか。


←前回記事へ 2006年1月6日(金) 次回記事へ→
過去記事へ 中国株 起業 投資情報コラム「ハイハイQさんQさんデス」
ホーム
最新記事へ