第2108回
インドのお金の地図も変わる所です

どうしてインドまで行こうという気を
起したかと言いますと、
世界地図が大きく変わろうとしているからです。
戦前までは地図が変わるということは、
統治権が変わって
どこかの国の支配を受けることを意味したし、
戦後はそうした植民地支配から解放されて、
独立国家か、信託統治を受けるように
変わることを意味しました。
どちらも火薬の匂いを嗅ぐことなしに
起ることではありませんでした。

ところが、植民地解放運動が一段落した今日、
世界の地図が変わるということは、
お金の動きが決定的な役割をはたすようになりました。
戦後、そのトップを切ったのは、
日本と西ドイツとイタリアという
第二次大戦の敗戦国でしたが、
その先端を切った日本に次いで
韓国、台湾、香港、シンガポールといった
いわゆるニーズの地域がそれに続き、
遂にお金の流れが次から次へと
中国に向って移動する時代になってしまいました。

お金が人口の多い国に向って
流れるようになると、
スケールが大きいだけに、
世界の経済に大きな影響をあたえます。
戦争は武器による勝敗から
お金による勝敗に移りましたが、
そこに住んでいる人たちの生活を
一変させるだけでなく、
国の発言権をも一変させます。
新興勢力は勇気づけられますが、
追われる身になった国々は
いい気分ではありません。

中国にそうしたチャンスがめぐってきたので、
中国と日本の間がきしむようになりました。
中国に大きな顔をされるくらいなら、
そのもう一つ向うのインドの応援をして
中国の鼻をへし折ってやれと考える日本人だって
結構たくさんいます。
でも「隣りの葡萄は酸っぱい」という気持よりも、
中国だけでなく
そのまた隣りのインドの経済の発展が
はたして本物なのか、
そうなった場合の世界地図は
どう塗りかえられるのか、
自分の目で確めることは
もっと大切なことです。
私はいま頭の中でそうした世界地図を
どう書きなおしたものか考えているところです。


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