第1976回
上半期の業績をよく研究して下さい

日本では配当に比べて株価が高いので、
高利廻わりの株式投資はできません。
でもいまから4、50年前は
まだ株価が安かったので、
利廻わり目的の株式投資は可能でした。
とりわけ東電とか関電とか言った
電力株の株価は額面に近く、
年1割の配当をしていたので、
収入目的で電力株を買う人がたくさんいました。
その後、株価は
値上がりを目的とした投資の対象として
何倍にも何十倍にも買われるようになったので、
配当金目当ての投資は
全く姿を消してしまいました。

いまの中国株は証券取引所が設立されて
まだ10年あまりたったばかりですから
株価はまだ低い水準におかれています。
1年に0.2元配当をしているのに
株価が香港ドルで3ドルとしたら、
6.3%ほどの利廻わりがあることになります。
たとえばガラスの株とか、カシミヤの株は
減益になる心配はほとんどないのに、
利廻わりは6%もあります。
ガラスはマイホーム・ブームと
マイカー・ブームの双方にまたがって市場がありますし、
カシミヤは1社で
世界の生産量の3分の1を独占している上に
やっと発電設備が完成して
地の利を生かした多角経営が
はじまるところにいるからです。
石油、石炭、製鉄、海運、
いずれもまだ発展の玄関口にいて、
しかもまだ成長のプロセスにおかれていますから、
利廻わりだけでなく成長も期待できます。

もちろん、そこまで考えなくとも、
さしあたりの株価だけを気にするなら、
ことしの業績だけに気をつければ間に合います。
いまは8月ですから
1月から6月までの上半期の業績が
続々と発表されるシーズンです。
もちろん、業績は業界によっても
また個々の企業によってもまちまちですから、
業種だけで判断するわけには行きません。
特に懸念されているのは、
製鉄とか、石油化学とか、
石炭とか、セメントの業界ですが、
もし発表された数字が
昨年をオーバーするものであれば、
ことし1年の業績をほぼ類推することができます。
ことしの配当率が落ちなければ、
利廻わり採算だけで投資しても
大して心配はありません。


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