第1960回
株式投資には軍資金より頭の使い方
株をやっていると、
自然に株仲間というものができます。
昔は証券会社のカウンターで知り合った人が
仲間になりましたが、
いまはインターネットによる取引が
急増していますから、
何らかのチャンスで知り合った人たちが
インターネットで語り合うことが多くなりました。
同じ株仲間でも
資金の多い少いという違いが目立ちます。
また投資歴の長い短いの違いもあります。
お互いに蓋をあけて見せ合うと、
お金の多い少いによって
成績に違いが出てくるかに見えます。
元手の少い人は動かせるお金が
そう多くはありませんから、
買う時も売る時も
すぐ鉄砲玉が尽きてしまいます。
買った株が下がって
ナンピンをかけたいと思っても、
もう手元にあまりお金は残っていないし、
反対に売る時に何回かに分けて売ったとしても、
もうあとにいくらも持ち株が残っていません。
それに比べると軍資金の多い人は、
買った株が下がれば
何回でもナンピンをかけることができるし、
反対に持株を売る時は小出しにして
少しずつ売れば、
高値になってもまだ売れる株が手元に残っています。
だから「お金のある奴には敵わないよ」と
つい考えたくなってしまいますが、
株に関する限り
お金のある奴の方が有利と思うのは
一種のひがみ根性です。
どうしてかというと、
お金のある人は儲かる時は
お金のない人の何倍も儲かりますが、
損をする時も同じように何倍も損するからです。
ですから、
お金があるから株で儲かるのではなくて、
株で儲ける要領や才能を身につけているから
お金がふえるのです。
もちろん、駆け出しの時は元手が少いのですから、
大金になるまでにかなりの時間と辛抱が必要です。
それがふえれば、ふえたお金で
もっとふやすことができるようになるのです。
したがってお金を持っている方が
有利な戦争ができるとは限りません。
要領を覚えることが先ず第一で、
それさえできれば、
軍資金はしぜんにふえて行きます。
足りないのは頭であって、
お金ではないということになります。
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