第1902回
台湾の政界に大地震の予兆があります

連戦が帰国すると、
入れ代わりに第三党の
親民党の党首である宋楚瑜が北京入りをしました。
この人は先ず西安に行き、
それから自分の父母の故郷である長沙で
親戚たちに会い、
今度は北京大学の代わりに
清華大学で講演してから、
胡錦涛主席に会見しています。
二番煎じなのと、
もともと台湾であまり人気のない人ですから、
ニュース性には欠けていますが、
それでも大陸側は
意図的に大きく取り上げています。

本当はこちらの方が
国民党より早く大陸とわたりをつけ、
陳水扁から十ヵ条の合意文をとり、
在任中に独立の宣言をしない約束をさせて
台湾中を大騒ぎさせたばかりです。
私にはどうしてそんなことが起ったのか
意味がよくわかりませんでしたが、
連戦に続いて宋楚瑜が北京入りを
それも予定を早めてやったのを見て
漸く納得ができました。
宋楚瑜が先に陳水扁の公約をとりつけて、
それから双方の橋渡しをするために
北京入りをするプログラムだったのです。

ところが、現状維持を前提とした
中台間の交渉が国民党との間で進み、
連戦の人気が一挙に盛りあがると、
民進党の内部が大騒ぎになり、
陳水扁と李登輝が不仲になったばかりでなく、
民進党の中から
「陳水扁は民進党から出て行け」
という声まであがるようになりました。
選挙の票のことしか
頭の中にないと言われている
陳水扁のことですから、
大へんなショックを受けて
頭の中が混乱し、
昨日言っていることと今日言っていることが
違うようになってしまいました。

これまで橋渡しをしてくれると期待していた
宋楚瑜まで批難したかと思えば、
総統になって以来、
何かと世話になってきた李登輝に
「自分の息子扱いしないでほしい」
と突っぱなす態度に出ています。
その一方で
「台湾の代表は総統の自分だ」
と何度も強調しているところを見ると、
近く台湾の政界に大地震が来ることは
避けられないようです。


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