第1900回
連戦の北京入りで新しい時代が

台湾の国民党主席連戦は
かつて李登輝総統が
国民党主席であった時は
総統のもとで行政院長(総理)をやっていました。
学者肌のあまりでしゃばらない人でしたが、
話下手で選挙民に人気がなかったので、
どちらかというと
政治家には不向きな人だな
という印象を私は持っていました。
したがって、李さんのあとを継いで
総統の選挙に出た時は、
国民党が二つに割れて
宋楚瑜が親民党を結成して
立候補したせいもありますが、
独立を標榜する民進党の陳水扁総統に
総統の座を奪われてしまいました。
2回目の昨年春の選挙では、
世論調査でもかなり優位に立っていたのですが、
投票直前の選挙運動中に
陳水扁のお腹に銃弾が打ち込まれるという
アクシデントがあって、
同情票が集まって
陳水扁が辛勝する結果になってしまいました。
2回もチャンスを逃した連戦は
ことしの秋には引退するだろうというのが
世間の常識になっていて
立法院長の王金平と
台北市長の馬英九が次期候補として
新聞の話題になっている昨今です。

そこへ北京から招待の打診が舞い込んできました。
事前の打ち合わせのために
先ず副主席、江丙坤が北京入りをしました。
国民党の創立者は孫文ですから、
先ず南京の孫文のお墓にお参りしてから、
北京に入るのが国民党幹部のおきまりのコースです。
江丙坤の北京入りは民進党にとって衝撃的で、
帰ってきた直後
検事局が国事犯として調べるという一幕もありました。
そのため、連戦の一行が北京入りをした時、
議員として同行したご本人に迎えに出た胡錦涛が
わざわざねぎらいの言葉をかけている光景が
見られました。

連戦が国共会談のために
北京入りをするについては、
もちろん、大へんな決心が必要でした。
しかし、中台関係は
双方がそういう決心をする時期に来ている
ということでもあります。
はたして連戦の北京入りは
外国の元首が迎えられる以上の
熱意と待遇で迎え入れられ、
大陸でも台湾でも
かつてないほどの関心を集めております。


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