第1888回
新しいスキマを探がし出した人にチャンス

消費者が安売りに飽きてしまった
と言ってもよいでしょう。
消費者の目が肥えてきた
と言っても間違いではないでしょう。
デパートに比べてスーパーは
ワンランク下の商品を並べていますが、
バブルがはじけて
皆が財布の紐を締めてかかった時は
こうした商品構成に効果がありました。

ところが、
あれから10年も15年もたって見ると、
タンスの中は
まだ着られる衣服で一杯になっているというのに、
そうした人々の心理を無視した
安売り攻勢をかけたのでは、
効目があるどころか、
むしろ逆効果になってしまうおそれがあります。
自分の店の売り子も穿かないような
安物のジーパンを並べていると、
どうせそんな物しか売っていない店だと
タカをくくられて、
中級品まで見向きもされなくなってしまうのです。
郊外のショッピング・センターや
地方都市にある大型店の衣料品の売上げが
ガタ落ちになったのは、
こうした消費者の購買心理の変化を
うまく読みきれていないからだ
と言うよりほかありません。
いまや消費者心理は怒涛を打って
方向転換をしようとしているので、
物をつくったり売ったりする商売に従事している人も
それに見合った方向転換をしないと
生き残れないところまで来てしまったのです。

それのできない
スーパーやディスカウントハウスは
ごらんの通り倒産するか、
次々と経営者が入れ替っています。
資本や経営者が入れ替ったからと言って
うまく再建ができるとは限りません。
だからと言って、
これでスーパーのシャッターが
永遠に閉ざされてしまうわけでもありません。
スーパーが埋めてきた戦後の流通業界のスキマが
ほぼ埋め尽されてしまったので、
新しいスキマをいち早く見つけて
その方向に動くことを要求されているのです。
うまく新しいスキマを見つけて
それに対応できる人は生き残れますが、
それができなかった業者は
たとえ商社の潤沢な資金を注ぎ込んでも、
時代の変化を痛感させられる結果に
終わることが考えられます。
こういう時代は
新しいスキマを探がし出すことのできる人にとっては
チャンスなのです。


←前回記事へ 2005年5月11日(水) 次回記事へ→
過去記事へ 中国株 起業 投資情報コラム「ハイハイQさんQさんデス」
ホーム
最新記事へ