第1835回
ちょっとよそ見をしてからみて下さい

いま、私たちの手の届くところにある
中国の自動車株で、
日本人に一番人気のあるのは
本田技研と合弁関係にある
駿威汽車(デンウェイモーター)でしょう。
また軽トラックや小型バスをつくる
香港H株の慶鈴汽車(チンリンモーター)は
その名前からもわかるように
いすず自動車が出資している合弁会社です。
こちらはさっぱり業績があがらず、
鳴かず飛ばずの低空飛行が続いていますが、
デンウェイは一頃、
大へんな値上がりをして、
中国株投資の手がかりとして
最初に買った日本人の初心者たちを
とても喜ばせてくれました。

ほかに私たちの手の届くところにある自動車株には
華晨中国汽車、長城汽車、
江鈴汽車B株、長安汽車B株、
中航科工(アビチャイナ)などがありますが、
いずれも昨年の金融引締め以後、
消費が思うように伸びなくなったあおりを食って、
値引き競争の荒波にもまれ、
目下、悪戦苦斗のさなかにおかれています。

こうなると、どの会社が生き残って、
どの会社が淘汰されるのか、
そう簡単には見分けがつきませんが、
これで自動車ブームが
終わってしまうわけではありません。
それどころか、
まだブームははじまったばかりですから
安値をどこで買うかという
千載一遇のチャンスにめぐりあったことになります。
でも大抵の人が頭を抱え込んで、
さて、どうしたものかと思案に暮れる時でもあります。
こういう時が株をやって成功する人と
逃げ出す人の分岐点になります。

いずれにしても早晩
ナンピンをかけなければならないことは事実ですが、
それには早すぎると思う人は
自動車ブームによって恩恵を蒙る
周辺産業にちょっと目を向けて下さい。
自動車の完成品のメーカーは
どこも頭を抱えていますが、
部品メーカーは売上げ増で潤おっています。
その中の一つであるガラスメーカーは
自動車ブームと不動産ブームの双方に支えられて
不景気知らずです。
業績はいいのに株価は一頃の高値に比べて
うんと値下がりしています。
ブームが戻ってきた時、
完成品メーカと部品メーカーのどちらが先に
お金を儲けるでしょうか。


←前回記事へ 2005年3月19日(土) 次回記事へ→
過去記事へ 中国株 起業 投資情報コラム「ハイハイQさんQさんデス」
ホーム
最新記事へ