第1773回
オピニオンリーダはタレントと違います

テレビや新聞などのコマーシャルに
人気のあるスターやテレビ・タレントや
スポーツ選手を起用するのは
広告業界の常識になっています。
近くはヨン様みたいな人が出てくると、
その画面を見たいご婦人方だけで
充分の効果がある場合もあります。
しかし、それが全くの逆効果になってしまうことも
当然あると考えるべきです。

スターだから、有名人だから、
人が注目してくれると思うのは間違いであります。
人に嫌われる有名人もたくさんいますから、
あんな奴がコマーシャルに出ている商品なんか買うものかと
反感を抱く人もいます。
またその商品と何のゆかりもないタレントが
ただお金をもらうために出ていると思えば、
タレントなんて、芸者みたいなものだな
という感想を持つ人も多いに違いありません。

不動産や株式投資が
一大ブームをひき起したバブルの全盛時代、
テレビ局を通じて私のところにも
不動産のコマーシャルに出てくれませんかと
声がかかったことがあります。
遠藤周作が「違いのわかる男」と言う
コーヒー屋のコマーシャルに出ていた頃の話です。
私がつきあったこともない、
また本当にいいと思ってもいない
業者の商売の手伝いなんかできない
と言って断わったら、
「何もスポンサーの名前なんか
 口走って下さらなくともいいんです。
 いまはマンション投資ですとか
 何とかおっしゃっていただければ、
 うしろの字幕のところで
 その会社の名前を大きく出しますから」と
桁が1つも2つも多い出演料を提示されましたが、
私は心を動かされませんでした。

俳優さんやテレビ・タレントのように、
人の書いた台本をそのまま口にする人は、
人の書いたコマーシャル通りに喋っても
抵抗がないかも知れませんが、
オピニオン・リーダーを自任する人が
身につけたこともない腕時計とか
飲んだこともないウイスキーの宣伝なんぞ
やるべきではありません。
本当に推薦したいなら只でやるべきだと
私は今でも思っています。


←前回記事へ 2005年1月16日(日) 次回記事へ→
過去記事へ 中国株 起業 投資情報コラム「ハイハイQさんQさんデス」
ホーム
最新記事へ