第1751回
中国の上場会社訪問はとても役に立ちます
毎回、投資考察団を組んで旅行に行く時は
行った先々でこれはと思う上場会社の見学に行きます。
何しろ上場会社といっても上場した歴史がまだ浅く、
株主をどう扱ってよいかわからずに
戸惑う会社が結構まだまだたくさんあります。
たとえば北京オリンピックが決定する前に
私は有望銘柄として
北京エンタープライズという銘柄を
買ったことがありますが、
或る時、会社の説明会をしていただけませんか
といって申し込んだら、
「株主の見学を受けつけたことがございません。
それに30人もの人を入れる部屋もございません」
と断わられたことがありました。
また或る時、
上海にある海立というコンプレッサーの会社が
前年度に比べて何倍も利益をあげそうな数字を発表したので、
「工場見学をさせてもらえませんか」
と申し込んだら、
「30名を入れられる部屋もありませんし、
会社の幹部がそうした説明会をしたこともございません。
でも会社の業績なら私にわかりますので、
私が皆さんお泊りのホテルまで
説明にうかがうことならできます」
と董事長の秘書さんから対応されたこともあります。
また自動車ブームのことが頭にあったので
重慶に行った時、
長安汽車というミニバンの最大のメーカーを訪問したら、
長い間待たせた上に
やっと通された部屋に副総経理が出てきて
歓迎の挨拶をしたかと思ったら、
すぐに引き込んでしまい、
会社の近況説明をしないばかりでなく、
質疑にも応じないという目に
あわされたこともあります。
中国の上場会社といってもまだ歴史も浅く、
株主の扱い方も知らない会社がたくさんあるのです。
しかし、あくまでも少数の例外ですが、
ちゃんと株主の扱い方も心得、
きちんと株主に説明のできる会社もあります。
そういう会社は資本主義国の上場会社の常識も
心得ているくらいですから、
大抵、業績もよく
将来の期待される会社が多いようです。
会社の診断をする上で、
中国の会社訪問はとても役に立つことがわかります。
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