第1642回
商売に生かせる日本人の強味

中国人の会社はもちろん、
日本人なんか雇ってくれません。
どんなに安くとも
中国人の3倍や5倍は
払わなければなりませんし、
中国の会社は部下に
忠誠心や愛社心を要求したりしないからです。
従業員が自分勝手にやることを前提として
会社が成り立っているので
1人や2人、特別の人がいても
大して役に立たないのです。

しかし、これから中国で創業しようとする
個人企業や中小企業は違います。
私の周辺を見ても、
コーヒー園もあれば、コーヒー・ハウスもあります。
パン屋もあれば、ケーキ屋もあれば、
イタリア料理屋もあれば、北京料理屋もあります。
また建設機械屋もあれば、
コピー・マシンの販売会社もあります。
本来ならメーカー業が
一番日本人に競争力のある業種ですが、
中国でまだ遅れている業界は
どこも日本人の割り込む余地があります。
私の守備範囲内にも
スーパーや百貨店がありますが、
流通業やサービス業で
日本人をスタッフとして使いますかときかれたら、
私はイエスと答えます。
どうしてかと言うと、
商品の仕入れや在庫管理や
ディスプレイーや販売促進などの分野で、
日本人の方が2歩や3歩は先を進んでおり、
経験のない若い日本人でも
そうした雰囲気で育っているので、
見様見眞似で
中国人の思いつかないような
着想と管理ができるからです。

むろん、こんなことが
いつまでも続くかわかりません。
現にいま日本人が
中国人に見習わなければならないことも
たくさんあります。
でも見習うことはいますぐにもできますし、
こちらが向うの気づかないことを
いち早く実行すれば、
一歩早く業績にあらわれます。
向うに追いつかれた頃には
もう使い走りから老班(ラオパン)くらいには
出世している筈ですから、
目先の勝負で勝つことができればいいのです。
中国人よりも何歩か先の雰囲気の中で育ったことが
日本の若者の掛け替えのない強味になっているのです。


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